次の日朝起きると
ごめん、用事あって学校休むからね。
そう書いてメールを雪乃に送った。
この不安な気持ちを確かめたくて…本当に母親じゃないのか…その赤ん坊は夫なのか僕なのか…。
一度行っただけの宏美の家を一年前の記憶を頼りに向かった。
途中で迷ったがようやく昼頃にはたどり着いた。
家のインターフォンを鳴らす
と宏美が出た。
「ひさしぶり…話があるんだ。中に入れて欲しい。」
すると中から宏美が出てきた。
「どうぞ入って。外に居られても困るから。」
そう言って招き入れてくれた。
リビングに通されてソファーに座る。
麦茶を出してくれた。
「昨日はびっくりした…声かけてくるなんて思ってなかったよ。」
宏美に言うと
「私もびっくりしたわ。あれ?って思って思わず声かけちゃってたの。ごめんなさいね。今日来たのは子供の事よね…。」
宏美が言うと頷く秀明。
「子供の事はね。あなたの子供なの…。夫にはあなたの子供って言ってる。あなたに何度かメールしたけど返事なかったから…。私が自分できめたのよ。」
宏美はゆっくり話す。
秀明は驚きを隠せなかった。あの時消してしまっていたメールはそんな大事な事だったのかと。秀明はもう一つの疑問が切り出せなくなった。知らなかったとしたら親子の間に産まれた子供という事になるから。
しかし聞かないわけにもいかなかった。
「あのさ…宏美さんの旦那さんから聞いた事なんだけど…。貧しい時に産んだ宏美さんの子供の一人目って子供が欲しくても出来なかった旦那さんの妹とかにあげたっていうのは本当なの?」
「」
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