学校から帰ってくると、部屋は見違えるほど綺麗になっていた。
「ただいま、宏美さん。これ全部してくれたんだ。ありがとう。」
素直に感謝を述べる。
エッチなものはなかったので、それはホッとしていた。
「いいえ…これくらいしか出来ないし。」
少し微笑んでくれた。
少し新婚さんってこんなんなのかな。とか思い、調子にのって、
「ただいまのチューして。」
甘えたように言うと、宏美さんはしょうがないわね。といった風にチューしてくれた。
「今日はちゃんと作ってあげる。昨日は結局食べられなかったしね。何が食べたい?」
そう言われると一番最初に思い浮かんだものを答える。「ハンバーグ。」
子供なのね。とでも思われたのか。
「ハンバーグね。じゃあ後はフライドポテトとサラダも作るわね。」
恋人のように近くのスーパーに向かった。
いつも自転車で一人で走る道を今日はゆっくり二人でくだらないことを話しながら、歩く。
何気ない事が幸せなんです。とか誰かが歌ってたな。とか、周りからみれば仲のいい親子に見えるのかな。などと思いながら幸せを噛みしめていた。
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