ありさは広いフードコートの隅の目立たない場所で、全体が見える場所で一人で座っている。こちらも周りを十分に確認し、他に誰も居ない事を確認し、彼女へ近づいていった。私はあくまで仕事で彼女を追ったという印象を与えるため、紺の地味なスーツ姿に伊達眼鏡をし、アタッシュケースをもちリーマンぽく振舞った。170満たない華奢な私、近づいていく途中、ありさが私を見た、彼女は私を睨みつけながらも震えている、私がありさの目の前に座る。
口火を切ったのは、ありさからだった。「どういうつもり・・・?」怒りと憤りと不安と混じりあった不快感を顕にした言い方だった。
私はおもむろに携帯を取り出して電話を掛けるふりをし「ありさと接触、今のところ一人のようだ、書類の発送は止めとけ、また定時連絡までまて」といい一人でないことを印象付けた。さらに一言「依頼主は田中の奥様だ、依頼主からの手紙だ、読め」とワープロ打ちの手紙を渡した。何も言わず震えた手で受け取り読み始めた。
「淫乱女のありさへ
淫乱女のあんたが居なくなれば、うちの家庭はまだやり直せるの、あんたの家庭はどうかわからないけどね。
今から2つの選択をさせるてあげるわ、どちらがいいか、泥棒猫で淫乱なあんたに選ばせてあげるから、どちらか選びなさい。
① 裁判にして全てを奪ってあげる。内容証明と浮気の資料は既に発送準備できており、旦那の会社、旦那の実家、田中の実家、もちろん淫乱な泥棒猫の実家へ送り、裁判にするわ。子供のDNA鑑定も頼むように旦那の実家には記載してあるから子供にもわかるようにしてあげる、二度と子供に会えると思わないでね。
② あなたの目の前にいる探偵の奴隷になり、一生奴隷で居なさい。奴隷になるならビデオを撮ってどれだけ淫乱女なのか、課題も渡してあるから都度ビデオで報告してくるように言ってあるから淫乱な姿をビデオで楽しみにしているわ。仮に②をえらび途中で背く行為あれば、私の都合でいつでも①にしてあげるわよ。
11時半までに結論を出し、目の前の探偵から連絡させなさい。
もちろん、探偵の目の前で旦那の連絡先を消去させなさい、着信拒否にも。もちろん明日仕事は辞めるなさいね。」
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