掃除機をかけながら全部の部屋をチェックする。広いリビング。キッチン。バスルーム。トイレ。応接室。会議室らしい部屋。奥に『関係者以外立入禁止』と貼ってある部屋があった。ここが立入禁止の部屋だとすぐに分かった。その横にゲストルームがもう一つあった。掃除機をしまって、今度は床の雑巾がけをする。仕上げに乾拭きをした。壁に飾ってある絵画などの小物を丁寧に拭いた。壊したら大変だと大きな壺をビクビクしながら乾拭きする。
後は水回り。トイレ掃除も終わり、バスルームに向かった。そこに斉藤がきた。
「今日はバスルームは大丈夫です。キッチンにきて下さい。」
それだけ言ってキッチンに向かう斉藤について行く。冷蔵庫を指差し
「この中にある食材で、ご自分と私の昼食を作ってもらえますか?」
「あっ、はい。でも私はお弁当を持ってきてますので大丈夫です。ありがとうございます。
斉藤さんは何かリクエストはありますか?」
と聞いてみた。
「リクエストですか~口移しで食べさせてもらえるなら何でもいいですけどね!」
と笑って言った。
「オバサンからかって何を言ってるんですか!」
真っ赤な顔で怒る佳子。
「佳子さん面白いですね」
「えっ!?」
※元投稿はこちら >>