彼と適度な距離を保って気持ちが消えるのを待つつもりだった
だが日増しに増えていく感情
夕貴となるべくセックスするようにしてかき消そうとするけれど
やはり消えてくれない
御山君は、一途なのだろうか?
遊びで私に迫っているんじゃ?
そう疑ってみる
たぶんそうだよ、きっとそう
私は遊ばれるような女じゃない
小さなプライドでなんとか一線を越えないように気を付けるしかない
「薫先輩、今日飲みに行きません?」
「ん?あー・・・ダメ」
「そうですか、じゃあまた今度にでも」
え?もう少し残念そうにしないの?
いつもならもう一押しあるのに
いや、何期待してんだ私は
仕事を片付け家に向かう
今日・・・夕貴いないし
どうしよう・・・
家の鍵を開けて暗い部屋の電気のスイッチをさぐりあてる
電気をつけてソファーに座ってため息
夕貴、早く帰ってきてよ・・・
数日後
御山君が素っ気ない態度を続けるのに不安を覚えて私から飲みにさそってしまった
「あ、まじっすか、、」
「うん・・行こ?」
「いい店見つけたんですよ、そこに行きましょ?」
「うんっ、、」
ドキドキする
ふと、このまま感情に身を委ねてみようかなって思ってしまった
寂しさで弱ってるのかな
二人で飲んで、帰り道
会話しながら二人で歩く
「御山君ってさ、モテるよね」
「えー?まぁ、、」
「私の事、好きなのは遊びたいから?純粋な恋心?」
御山君に疑問をぶつけてみた
御山君は微笑んだ
「遊びだったらどうします?俺から離れます?」
「え?、、」
「薫先輩、もう俺の事好きでしょ?」
「何言ってんの、、、ちがう、、」
もう顔に出てしまってる
御山君が私に近づく
「家庭、壊しませんから・・・」
「だめ・・・、、、」
「好きです」
抱き締められた
何かがプツンと音を立てて切れた気がした
「・・・・私も」
「ん?」
「好き・・・」
「うれしいよ・・」
顔が近づく
理性というものが音をたてて崩れ去るような気がした
彼とキスしてビクッと背筋に電気が走ったような感覚
しっとりとしてやわらかくてなんて気持ちいい唇
触れただけで体の感度が上がる
彼に触れられて服の上からツーっと背筋に指を這わされた
びくびくっと震えてしまう
「はは、やっとキスできた」
子供みたいに無邪気に笑う
まるで初めて九九ができた小学生のように
「貴女を俺のものにします」
「あ、、、」
そのセリフを聞いただけで体がとろけそうになってしまった
もう・・・限界
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