彩希と仕事終わりに飲み屋に行く事に
彼女は来月結婚する
いい仕事するのにもったいないなぁ
「じゃ、幸せになんなよー彩希」
「ういうい♪・・・そいえばさ、薫んとこはどーなのよ?」
「まー、穏やかだね、いい意味でも悪い意味でも」
「はは、そうなんだー」
「彩希も結婚という難題に挑む時が来たのね」
「既婚者の言葉は重みが違うねー」
今の生活に不満はないし
夕貴はいい人だし
刺激がなくても別にいいかなって思う
冷めてるんじゃなく、熱い熱い恋心とか知らないのだ
私は学生時代かなりモテた
ミスコンに優勝したりもした
言い寄ってくる人は掃いて捨てるほど
でも正直うっとおしかったし、なんせこの性格だから付き合いをしても長続きするとも思えなかった
幼馴染みの夕貴が一番の理解者だから夕貴のそばにいた
もちろん好きだったのはあるけど
激しい好意があったわけではない
穏やかな安心感が心地よくて彼と一緒なら結婚しても穏やかでいられるだろうって思えたから頷いたのだ
御山君もかなり仕事をこなすようになってきてる
まー、イケメンだわな
言い寄られてるなぁ
「村田部長、企画書のチェックお願いします」
「おぅ」
部長は古くからこの会社に籍をおいている
社長とは仲がいい
バツイチで娘さんがいるんだっけか
すっごい男前だから再婚なんて簡単そうだけど
「うん、いいな!よくまとめたな」
「ありがとうございます」
「仕事もいいけど息抜きもしろよ?頑張りすぎるとパンクするからな」
「はいっ」
やはりいくつになっても誉められるのは嬉しいものだ
「薫先輩、今日飲みに行きませんか?」
「御山くん?・・・んー?いいけど、どした?」
「貴女とおしゃべりしたいんですよ」
「そーかそーか、じゃあ後でね」
なつかれちゃったなぁ
まー、いい気分だけど
夕貴より早く帰れるならなんでもいいや
夕貴に浮気を疑われでもさたら面倒くさいし
御山くんとカラオケバーに入った
歌うのはやっぱり楽しいな・・一曲うたいきった
「薫先輩うまい!」
「へへ、ありがと」
やっぱりこの子は愛嬌があるなぁ
「御山君って弟みたいに思えてくるなぁ、年上キラーなんじゃない?」
「へ?そんな事ないっすよ、、」
ムキになって否定してかわいいなぁ
「・・・ま、俺はそうかも、姉さんと二人で育ったんで・・優しい人でした」
「へー・・・お姉さんと」
「もう亡くなっちゃいましたけどね・・へへ」
彼の顔が一気に曇った
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