9月になると、妻は忙しいことを理由に、土曜日も時々、店に出るように
なっていました。その日も妻は朝から店に出掛けました。その日は朝の間は
晴れていた天気も予報が外れ、午後からは雷混じりの激しい雨になりました。
私は傘を持たずいつものように自転車で出掛けた妻の身を案じ、車で迎えに
行くことにしました。妻が働いている食堂は、隣町にあるとはいえ、車だと
自宅から5分程度の距離にあります。取りあえず、店から少し離れたところ
にある店の来客用駐車場に車を停めることにしました。3台ほどの駐車
スペースがある駐車場には、その日は雨のせいか車は一台も停まっていな
かったので私は難なく駐車でき、傘を差すと、激しい雨の中を妻の傘を
持って店まで歩きました。20秒ほど歩くと、店の前に着きました。店の
軒下に、妻の自転車が停めてありました。自転車を置いて帰っていなければ、
すれ違いになっていなければいいなと思いつつ、店のドアを開けようとしま
したが、何とそこには、「本日休業」の札がかかっていました。当然、ドア
には鍵がかかっており店には入れませんでした。私は訝しく思いながら、
傘を差して店の裏側に行ってみました。こちらは隣家との間が車が一台通れる
ほどの通路になっています。私は奥に進みました。店の裏手は空き地で、車が
1台、停まっていました。しかし、残念ながら店の裏口のドアにも鍵が掛かって
いました。私は「どうしたものか・・・」考えて、とりあえず、妻の携帯に
電話を入れてみました。呼び出し音が鳴り始めると、かすかに、店内で携帯が
鳴っているような音が聞こえました。私は直感で、それが妻の携帯の音だと
わかりました。「・・・妻は店内にいる・・・」私はそう確信しました。
しかし、妻が電話に出る気配はありませんでした。案の定、私が携帯を切ると、
たった今まで店内から聞こえていた携帯の呼び出し音も止みました。仕方なく
私は、外から妻を呼ぼうとして店に近づくと、店の裏手にある窓が少しだけ
開いているのに気づきました。私はそっと近づくと、中を覗き込みました。
覗き込んだ瞬間、私は息を飲みました。薄暗い室内ではっきりとは見えなかった
のですが、明らかにハダカとわかる女の白いカラダが目に飛び込んできたのです。
そこはどうやら店の厨房のようでした。周囲の窓から薄っすらと射し込む光に、
大きく足を開いて椅子に座った女の白い裸体が浮き上がっています。私は、
「まさか・・・」という思いととともに心臓の鼓動が激しくなってきました。
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