「ゴメンナサイ・・・遅くなっちゃった・・・」
「いったい、何してたんだ?・・・家にまで電話したんだぞ!」
「あなた・・・あんまり大きな声出さないで下さい・・・家に?・・・そうですか、
ゴメンナサイ・・・いつも通り家は出たんだけど、途中で高校時代の友達に偶然、
会って話し込んでしまったの・・・心配かけちゃった?」
「高校時代の友達と、この俺とどっちが大事なんだ?」
「・・・そんなあ・・・あなたに決まっています・・・」
そんなことを言っている自分が、大人げないことは十分わかっていましたが、どうにも、
気持ちが収まらず、つい妻にあたってしまいました。それに、妻が口にした理由も、
とってつけた作り話に聞こえ、私は正直、納得していませんでした。
「おい・・・売店で牛乳を買ってきてくれないか?」
「ハイ・・・わかりました・・・」
「金は引き出しの中にある、俺の財布から持って行ってくれ・・・」
「いいですよ・・・こちらから出しますから・・・」
「いや、いいんだ・・・そのかわり、小銭を増やしてきてくれ・・・」
「わかりました・・・他に入りようなモノはないですか?」
「ああ・・・牛乳だけでいい・・・」
妻は私の財布をもって、病室を出ていきました。私はベッドから起き上がると、すぐに
妻が持ってきたバッグを手に取り、中を開けました。まず、チェックしたのは携帯電話・・・
履歴をみると、今日の午前9時、妻が登録していない見知らぬ携帯からの着信履歴が入って
いました。さかのぼると、これと同じ番号からの履歴は、昨日の夜10時にもう一回だけ
あることがわかりました。「いったい、誰だ?」私は、すぐにこの番号をメモに控え携帯を
戻しました。さらに、妻のバッグの中を物色すると、何と一番奥から、ビニール袋に包まれ
た妻の下着が出てきました。「なんで、あいつ、下着なんか持ち歩いているんだ?」下着を」
手にとってみると、洗いたての白いパンティでしたが、妻に対する疑惑の念はますます大きく
なっていました。「あいつ、何か・・・俺に隠している・・・」しかし、今、問いただしても、
妻が本当のことを言うとは思えません。私は、少し様子をみることにしました。
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