『24』
典夫は、入口付近にある扉を開けた。
そこは、ラブホテルならどこにでもある大きめの風呂場だった。
まさか、いきなり風呂場で始めるつもりなのだろうか。
ところが、典夫の行動は違った。
持っていたボストンバッグのファスナーを開けると、幸子に手渡したのだ。
「・・・えっ!?・・・」
中身を見た幸子は驚いた。
しかし典夫は幸子に有無を言わせず、幸子だけを風呂場へ無理矢理押し込んだのだった。
そして、下衆い笑みを浮かべた典夫は部屋のベッドに腰を掛けて幸子の登場を待つ事にした・・・。
それから数分後、典夫は貧乏揺すりをしながら待ちわびているが、幸子はまだ出てこない。
しびれを切らした典夫は、幸子を引き摺り出そうと立ち上がった。
すると、それと同時に風呂場の扉が開いた。
ようやく待ちに待った幸子の登場だ。
だが、幸子はなかなか出てこようとはしなかった。
「さぁ幸子、早く出てこい」
そんな典夫の言葉に観念したのか、幸子は躊躇しながらも少しずつ出てきた。
それもそのはず、幸子は異様な姿で登場したのだった。
上が濃紺のブレザー、中は白のYシャツに紅と黒の縞模様のネクタイ。
下は濃紺と黒のチェック柄のミニスカートに濃紺のハイソックス、更に土足禁止の室内にも関わらず濃茶のローファーを履いている。
そう、その姿はどこからどう見ても女子高生の制服だったのだ。
しかも、この制服には見覚えがあった。
それは、息子の晶が通う高校の制服だったのだ。
更に、敢えてワンサイズ下の制服なのだろう。
ブレザーは窮屈そうで、ボタンが弾け飛びそうだ。
三十八歳の年増女が女子高生の制服を着ている、明らかにミスマッチ過ぎる姿はやはり異様だった。
「・・・来い。もっと近くで見せてみろ」
典夫の命令には逆らえず、幸子は重い足取りで近付いた。
そして目の前に立った幸子を、典夫は凝視した。
「・・・フン、いくら美人弁護士といえどもやはりこの姿じゃ無理があるなぁ」
そんな否定的な事を言う典夫だったが、股間の膨らみはどんどん大きくなっていく。
自尊心の強い幸子を弄んでいる事が、典夫にはたまらなく興奮していた。
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