私は16歳になると職業訓練生として他県に就職した。
男ばかりの寮生は荒くれ者もいたがいろんな情報を流しては話題を提供してくれた。
その頃、私も自慰する喜びを覚えてしまった。
最初は背筋がゾーとする快感にガクガク身体が震えた。
夜、布団に入ると決まって多恵さんの裸体を想像したのだ、特にあの白いはちきれそうな巨尻は自慰するには最高であった。
それからいつだったか、ある古びた喫茶店でエロトピアという漫画を手に取った。
あっ・・
これだ、デフォルメされた女の裸体、ケン月影の作品であった。
顔といい乳房といい腰から尻の線といいはまってしまった。
この尻、まるで多恵さんの尻を見ているようだ・・・
時代ものから現代ものまで私を虜にしてしまった。
いやらしい男達が劇画の中であの美しく豊満な女を犯していくシーンは堪らなかった。
仮にあの秘密の穴から見た多恵を・・・・想像しただけで興奮した。
それは後に小説として架空の物語として書く事となった・
三十代の半ばになってある出版社の付録に投稿募集が載ったのを見たのである。
その頃、里の便りで多恵さんの夫が亡くなったのを知った。
あの多恵さんが未亡・・・、喪服姿を想像してしまった。
よからぬ想像をモデルに私は投稿を試みた。
その頃ワープロが普及していた、書き直しも容易で何度も書き直して「未亡人浴室の情事」を書いた。
挿絵も手書きで描いた、特に尻の線と浴室で若い青年に不意に襲われるも次第に快楽に歪む顔を丁寧に描いた。
付録は本を買った者だけに届くのであった。
私は付録ほしさに買い求めた。
2ヵ月後に届いた付録に自分の作品が掲載された。
挿絵は縮小されているが思った以上にエロぽく印刷されていた。
作品を読み返しながら未亡人となった多恵さんを想像しながら自慰に耽った。
背筋に今まで以上の快感が走り私は思いっきり飛ばしたのである。
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