あの晩の情事から10日もすると季節は初秋、お盆となる。
百合はお盆前の寺の清掃に出かけた。
寺は山裾を切り開き高い塀に仕切られた中にある。
ほとんど人影はなく女性が玄関を履いていた。
「こんにちは、住職はおいででしょうか」
紺のスカートと白いブラウスの清楚な女性はグラマーで大柄な女であった。
「お待ちください、お呼びします」
女は奥へ入っていった。
しばらくすると満長は満面な表情を浮かべ百合を出迎えた。
「あの方は・・・」
「使用人です、いろいろ事情がございましてた」
この女性は雅子という、百合よりも年上に見えるが松阪慶子似のべっぴんであった。
この女性もまた満長に堕ちた女である。
当時、雅子は夫の看病に疲れ果て生活も困窮していた。
あるスーパーで万引きをとがめられる現場を満長は見た。
(この女性が・・・しかしなかなかいい女だ)
そんな事がきっかけで雅子を知り住まわせ、夫は入院させて面倒をみていたのだった。
満長は妻は持たない主義で気に入った信者と関係を持つエロ坊主である。
そのひとりが雅子であった。
百合は本堂に案内され糠袋で床磨きを言いつかった。
本堂は四方隠しカメラが設置され様子は満長の個室で伺える、必要な部分は録画も出来るのだった。
その時代では画期的な装置である。
後に百合はこの本堂で露な姿を録画されることになるがそれを知る由もなかった。
百合が帰った晩である。
「住職様、夜のお勤めお願いします」
入浴を済ませた雅子が満長の部屋の戸を叩いた。
「ハイ、分かり申した」
雅子は廊下から寝室へ入ってゆく
8畳間の和室はすでに布団が敷かれスタンドの灯りが部屋を照らすのだった。
香をたき正座して待つ雅子、暫くすると小箱を持つ満長が姿を現すのだった。
「お願いします」
雅子は立ち上がると帯を静かに解き始めた
下着も付けないグラマー肉体が・・・・
※元投稿はこちら >>