私のへたっぴな文章にレスして下さって
ありがとうございます。(_ _)
でも、あまり褒められるとこそばゆくなってしまいます。
それでは続きを書きますね。
私は毎日メールを送りながら、どうしてももう一度正樹さんに
逢いたくなってしまい、
「もう一度お会いできませんか?会って直接お話が
したいです。」
と何度もメールを送り続けました。
でも、返事はなかなか来ません。
9月も半ばを過ぎた頃、ようやく正樹さんからメールが
届き、数日の日時と隣駅のファミレスの場所、そして
「ご都合の良い日を選んで下さい。」とだけ書かれていました。
私はパートの休みの日を選び、メールを送りました・・・。
当日は午前中だと言うのに、まだまだ残暑が厳しく、
蝉の鳴き声も衰える様子がありません。
私は指定された時間よりも30分早く待ち合わせの
お店に着き、直ぐにトイレで汗で崩れた化粧を直して
正樹さんが来るのを、ジッと待っていました。
彼が現れる間、
(どうして私はココに居るんだろう・・・)
(会って、何を話せばいいの・・?)
(あんな恥ずかしい内容のメールを送っておいて
どんな顔でお話すればいいの・・・)
(このまますっぽかされたら・・・)
心臓の高鳴りと共に、様々な不安が心の中に折り重なり
次第に怖くなって来て、その場から逃げ出したい
衝動にも駆られ始めていました。
自分から会いたいと誘っておきながら、その事に後悔
しはじめたその時、
「お待たせしました。ココは直ぐに分かりましたか?」
その声にドキッとして、顔を上げると正樹さんは
私の横に立って、少し沈みがちな表情で私を
見下ろしていました。
彼は私の前に座ると、アイスコーヒーをオーダーし、
それがテーブルに届くまで、何も話しませんでした。
置かれたアイスコーヒーを一口飲んだ後、
「私はまず、貴女に謝らなければならない。」
そう一言いって、深々と頭を下げ、話し始めました。
その後、私は彼の話す内容を、ただ黙って聞き入って
いました。
彼は、離婚した奥様との間に娘さんが居て、娘さんが
3歳の時に別れ離れになったまま、一度も会って
居なかったそうです。そして、奥様も娘さんと会わせては
くれなかった。
その娘さんが私と初めて会った数日後、交通事故で他界して
しまい、
そんな失意の中、私と再会し、気持ちに余裕の無い時に
既婚者である私と親しくなることは、とても出来ない事・・。
私からのメールも、返事を出さなければその内
諦めてくれるだろうと思っていて・・・でも
私が諦めるどころか、どんどん赤裸々な内容のメールを
送ってくるので、仕方が無く無理難題(剃毛)を
返せば、変態だと思い、呆れ果ててメールをしなくなる
と思ったそうです。
そうとも知らず、私は勝手に一人で盛り上がり、
言われた通りにしてしまったものだから、余計に
彼を追い詰めてしまう形になってしまったのです。
事情を知らなかったとは言え、私ももう少し配慮すべき
でした・・・自分の浅はかさを呪い、後悔の念で
押しつぶされそうです・・・。
私は申し訳ない気持ちで謝ろうと顔を上げたその時、
見てしまったのです。
彼の瞳からポロリッと落ちる涙を・・・。
私は半開きの口のまま、まるで石像のように固まって
しまいました。かける言葉が見つからないのです。
平日の午前中のファミレスは私達しかお客さんは
いません。そして時間が止まってしまったかの
ようでした。
耳鳴りがして何も聞えません。
ふと、会話が途切れて沈黙が続くことを
「天使が舞い降りた」と欧米では言うそうですが、
そんな生やさしい空気はココにはありません。
むしろ「悪魔が赤い舌を出して微笑んでいる」
そんな重苦しく寒々しい空気でした。
しばらくして、彼はアサガオ柄の手ぬぐいで、涙を
ぬぐい、
「失礼しました。お見苦しいところを・・・」
と言い、そして無理に笑顔を作って潤んだままの
瞳でニコリっとするのです。
その時私は急に悟ってしまいました。
(この人を、このまま一人にしてはいけない)と・・・。
それは罪悪感の償いでも、母性愛でも、ましてや
哀れみでもありません。
私の中のコアな部分が、強烈な力を伴って私に
訴え掛けて来るのです。
理屈では無く・・・。
私はテーブル越しに彼の手の上にそっと右手を乗せ、
「私が正樹さんの支えになります。」
「・・・・ありがとう。貴女は本当に優しい人だ。
でもそれはいけない。貴女は・・」
「分かっています。でもそうしたいんです。」
「これは私個人の問題だ。貴女には関係の無いことです。」
「困っている人が居たら、手助けしてあげる約束でしょ?」
「いや、それは言葉の文というか・・・」
しばらくこんな問答が繰り返され、今回は彼も
なかなか引き下がろうとはしません。
ですが、私の理由の分からない強い意志のような物に
押し切られ始め、
「・・・私も男です。貴女にこの気持ちを性欲に変えて
ぶつけてしまうかもしれない。もしかしたら
とても酷い仕打ちをしてしまうかもしれない。
それが私は怖いんです・・・。」
その言葉に、私は手を握ることで返答しました。
「・・・本当によろしいのですか?」
「・・・・かまいません。」
「そう・・・ですか。 では1つだけ教えて欲しいのです。
どうして私なのですか?自分で言うの何ですが
身長も高くない。顔だってハンサムでも無い。
オシャレにも興味が無い。オマケにバツイチです。
何故私なんです?。」
「・・・分かりません。たぶん貴方だから・・・。」
経験談なので、内容が重苦しくなってしまって
ごめんなさい。
「長くてつまらないから止めろ」と言われれば
もう書きません。
(o_ _)o
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