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人妻熟女 官能小説

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36
投稿者:昌子
レスして頂いている人、そして読んでくれている人達へ。

いつもありがとうございます。本当に感謝しています。
時間の有るときに、少しずつ書きためているので、
文章の繋がりが、少しおかしい所もあるとは思いますが、
許して下さいね。


 4日目の朝、私は携帯の振動で目を覚ましました。
(アラームを鳴らすと彼を起こしてしまうので・・・)
まだ外は日も上がっていない時間ですが、起きなければなりま
せんでした。
前日のうちに、彼の出勤する時間を聞いておいたので、朝食の準備
をする時間を逆算すると、どうしてもその時間に起きなければ
いけなかったのです。

手早く身支度をし、キッチンに向かうと私は朝食の準備を始めました。
とはいっても、特に凄い食事を作る訳ではありません。
ゴハンにお味噌汁、鮭の塩焼きに卵焼き、そして前日に漬けておいた
キャベツと胡瓜の浅漬け・・・それだけです。
でも、彼が起きてきた時には、キチンと食事の用意をし終えて
おきたかったので、時間的な余裕は殆どありませんでした。

朝食の用意も、もう直ぐ終わろうとした時、彼が寝室から起きて
きました。
「おはよう、昌子・・・・早いね。」
そう言い終わると、大きなアクビをしています。
「おはよう、あなた。 早く支度をしてね。食事の時間が
 無くなっちゃうから。」
「うん、わかってるよ・・・」
そう言うと彼は、まだ眠そうな目を擦りながら洗面所へと
向かっていきました。

テーブルに食事の用意が整った頃、彼は身支度を終えてダイニング
に入って来ると
「う~ん・・・朝食の匂いのする朝かぁ・・良いもんだね。」
「そんな事言って、大げさね。」
「いや、本当さ。今日は人生で最高の朝と言っても過言では
 ないよ。」
彼の、その言葉が嬉しくて・・・チョット恥ずかしくて・・・
まともに彼の顔を見れません・・・。
「もう・・・早く食べましょ。冷めちゃうから・・・。」

私達は向かい合いながら朝食を食べ、そして
(彼が言った事は、本当だなぁ~)と私は実感していました。
こんなに身も心も満ち足りた朝は、今までの人生でありません
でした。でも一つだけ私には心配な事があって・・・それは
卵焼きの味付け・・・。
単純な料理なだけに、味の好みが分かれるのです。
実際、私の味付けは主人の好みに合わず、いつも残されいるから
なのです。
彼が卵焼きに箸を伸ばしたときはドキドキもの・・。
一口食べた時に、(あれ?)っとした表情を浮かべたときは
(あぁ・・・やっぱり好みに合わなかったんだ~・・・)と落胆して
しまいました。

卵焼きをモグモグと味わうと彼は・・・
「・・・・この卵焼き」
そうつぶやくと、不思議そうな表情を浮かべています。
「あ!やっぱり甘過ぎたかなぁ・・・無理して食べなくても良いよ。」
「いや、そうじゃないんだ。この卵焼きの味・・・亡くなったお袋の
 味付けにそっくりなんだよ。」
「え・・・そうなの?」
「うん、砂糖が多めで甘めなんだけど・・・・隠し味に醤油
 を入れてない?」
「うん、良く分かったわね?」
「お袋も入れていたから覚えているんだよ。味付けといい、
 焼き加減といい、本当にそっくりだ。」
「それって・・・気に入ってくれたって事・・・?」
「気に入ったも何も、最高さ!まさかこの年になって、お袋の
 卵焼きにもう一度出会えるなんて思ってもみなかったからね。
 本当に今日は最高の朝になったよ。ありがとう、昌子。」

不安が落胆に変り・・・そして嬉しさに・・・本当に最高の朝に
なった瞬間でした。
嬉しくて・・・嬉しくて・・・また涙が溢れそうになりましたが、(今日は
絶対に泣かない)と心に固く誓っていたので、必死に我慢をし、
笑顔で彼の言葉に応えるのがやっとでした。

『楽しい時は、時間が早く進む』 と言いますが、本当に
あっという間に、彼の出勤時間になってしまい、
私は彼を見送るために、玄関へ向かいました。
「それじゃ、行ってくる。」
「気を付けてね・・・・・あの・・・・・・いってらっしゃい。」
「・・・・あぁ、行ってくる。」
私達の間に、何とも言えない寂しい空気が流れています・・・。
私は「早く帰ってきてね」と言いたくても言えず・・・そして彼も
言葉に困っているようでした。
今日は4日目、今日は彼の帰りを出迎える事も出来ず、
明日の朝を二人で迎えることも出来ない・・・そのどうしようも無い
現実が、圧倒的な力で私達を隔てて行きます・・・。

「・・・それじゃ・・・」
と一言だけいうと、彼はドアを開けて出勤して行きました。
私は彼が居る間は、必死に笑顔を作って・・・そして彼を
見送りました。
でも、ドアが閉まった瞬間・・・私の目からは涙がぽろぽろと
こぼれはじめてしまっていました・・・。
(今日は絶対に泣かないって決めてたのに・・・固く誓ったのに・・・
 泣いちゃいけないのに・・・でも・・・止まらないよ・・・涙・・・・)

私はしばらく、玄関に立ち尽くし・・・まるで怒られた子供のように
泣いていました。
涙は止まりませんでしたが、そうそう立っている訳にもいかず、
ダイニングに戻ると、食事の後片付けを始めました。

片付け、そして洗濯・掃除を終わらせた頃には、やっと私も
落ち着きを取り戻し、火の元や、その他のチェックを一通りした後、
私は彼に手紙を書こうとしました。
でも、何も書けないんです・・・言いたいことが一杯なのに、
どうしても、文字に出来ないんです・・・。
私は一言だけ書いて、彼の部屋を後にしました。
「帰ります。  昌子」


家に戻った私には、今までの変わらぬ色あせたセピア色の生活が
待っていました。
最初の内は、勝手知ったる我家の筈なのに、上手く動けず、
苛ついてばかりでしたが、数時間も過ぎると、やっと身体も心も
慣れてきて、それまでの私に戻っていました。
いえ、戻っていた・・・と言うのは正しい表現ではありません。
蝶がサナギに戻れないように、私も以前の私には、もう
戻れない・・。
『切り替えられた』と言うのが実感でした。
主人が帰宅してきた時も、いつもと変わらない態度で迎える
ことが出来・・・その自然な立ち振る舞いに、自分でも驚いて
しまう程です。

主人はいつもだと、出張などで家を空けた後は決まって
その夜は私を求めて来ていました。でも、その日は求めて来ない
確信が私にはありました。何故か? それは風俗に行った
雰囲気がアリアリだったからです。
でも、それは私にも好都合でした。主人がどうこうでは無くて、
私自身が、彼以外の男性に身体を許す事を拒んでいたから
なのです。それが例え夫であったとしても・・・・。

とは言っても、生活の基盤を支えている主人をないがしろには
出来ません。優先順位はまず今の生活、そしてパート。
残念ながら、彼との時間はその次にせざるを得ません。
そうそう主人の出張や研修があるわけでも無いので、今回の
ようなお泊まりが出来るのは、せいぜい年に1回・・・もしくは
2回が限度でしょう・・・。

それは私にとっても、彼にとっても厳しくて悲しい現実でしたが、
仕方がありません。
以前の私だったら、その現実に、どう対応して良いのか分からず、
ただただ困惑していた事でしょう・・・。
でも今の私は、その現実と向き合い、
(それならどう対応したら有効な時間が作れるのか?)
を考え始めていました。

幸いにも彼の休日は、平日が多く、パートの休みを彼の休日に
合わせることは可能です。それに
主人も、余程の用事が無い限り、休日は一人でのんびりしたい派
なので、私が土日祭日のパートに出る事に、不満を持ちません。
後は私だけ・・・・。
私は以前のように、(これは今日じゃなくても良いから、明日・・・)
とか、(今じゃなくても良いから、また今度・・・)という
先送り生活を改めて、今日出来る事は、今日のうちに。
今でも良いなら今。 と生活習慣を変化させていきました。

もちろん彼との約束がありますので、無理事はしません。
でも、少しずつでも時間の余裕が生まれ、その時間が彼との
時間に向けられる・・・それが嬉しくてたまらないのです。

とはいっても、やはり彼への思いは一時も消えません・・・。
逢えない日々が長ければ長いほど、慕い焦がれてしまいます。
本当の意味での、女性の喜び を知ってしまった身体は、
彼を求め・・・時には疼きもします。
でも、自慰には至りませんでした。そんな行為で彼との喜びを
誤魔化したく無かったのです。

10月中は彼と会う時間は取れませんでしたが、11月に入ると
3回だけ、会うことが出来ました。
もちろんお泊まりは出来ないけれど、生活習慣を変えたお陰で
朝の9時から夕方の4時までは、彼と私だけの時間・・・
その時だけは、普段の生活を忘れて、「彼だけの私」になれる。
まさに至高の一時です。

ブランチを二人で食べ、家事をこなし、DVDを観たり、時には
彼のエレキベースを聞く・・・。そして午後には愛しあう・・・。

最初は、明るい時間帯での行為には少し抵抗がありましたし、
シャワーも浴びないまま・・・と言うのも・・・・。
それは、彼のことでは無くて、私の事。やはり女性としては綺麗な
身体で愛して欲しいから・・・なのです。
でも彼は、
「気にしなくて良いよ。昌子の全てを愛しているのだから。」
そう言ってくれました。

レースのカーテン越しに入って来る、柔らかい日差し・・。
その中での行為は、何故か私をより一層興奮の渦へと導いて
いきます。
そして、その興奮は私達を、より大胆な求愛へと発展させて
いくのです。


※元投稿はこちら >>
13/05/04 10:09 (eWvForwM)
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