続きを書きたいと思います。
他の方の投稿を読ませて頂いていますが、私のような
文章力では不愉快に感じる方も多いと思います。
なにぶん素人なので、どうか寛大なお気持ちで読んで頂けると
幸いと思います。
数日後、約束の場所に行き、電話を掛けるといつものように
低いバリトンの声で彼が電話に出て
「私も今しがた着いたところです。どちらにいらっしゃいますか?
これから向かえに行きます。」
私が居る場所と服装を教え、数分待っていると私の傍らに
男性が立ち、
「失礼。慶子さんですか?」と低い声で話し掛けてきました。
私が「はい。」とだけ答えると
「良かった。本当に来てくれたのですね。感謝します。」
そう答えた彼の声は、まさにいつもも電話の声でした。
駅前のカフェに入り、改めて彼を見ました。というより
それまでは、余り容姿を見る余裕が私には無くて、
ずっとうつむいたままだったのです。
ルックス的には特に可も無く不可も無い・・・それが
彼への第一印象でした。
カジュアルな服装で、特にオシャレな感じもしませんし、
かといって貧素な感じや不潔感もありません。
身長も普通・・・つまりぱっと見は何処にでも居る中年男性
そのものです。
年齢より若干若く見えますが、それは髪の生え際があまり後退して
いないからで、でもよく見るよ年齢なりの白い物がかなり
混じっていました。
カフェに入ると直ぐに、
「貴女のイメージとはかなりかけ離れていたでしょう?」
「いえ、それは私も同じ事です。私を見てガッカリしたでしょう?」
「そんな事はありません。とても魅力的ですよ。」
「魅力的だなんて・・・お上手ですね。」
「お約束通り、不快でしたら席を立たれて構いませんから。」
「はい。お互いに・・・。」
それから40分ほどそのカフェでお話をし、その後
誘われるまま、遅い昼食を近くのレストランで食事を
しました。
最初の内はお互いに、ぎこちなかったのですが、散々電話で
話していたので食事を終えた頃には自然な会話が出来る
ようになっていました。
その日はそれでお互いに別れましたが、それからというもの
月に2度は会って食事をして会話をするようになって
いきました。
お互いの内でお互いの存在がどんどん大きくなって行くのが
感じられ、そして求め合っているのを実感していましたが、
なかなか一線を越える事は出来ませんでした。
そしてオナニーをするときは彼に抱かれる妄想をしながら
するようになり、(彼に抱かれたい・・・)と
強く思うようになっていきました。
そんなある日、電話で彼と話しているとき、急に身体が
疼きはじめてしまったのです。
平静を装いながらも、心臓は激しく脈打ち・・・呼吸も
荒くなっていきます。その変化に彼も気が付き
「大丈夫ですか?具合が悪いのでしたら電話を切りますが。」
「いえ・・・そうじゃないんです・・・ただ」
「ただ、何でしょう?」
「ただ・・・・身体が熱くなってきてしまって・・・」
「熱ですか?でしたら休まれた方が良い。」
「そうじゃなくて・・・・」
じれったいほど紳士的な対応に、業を煮やした私は
つい・・・
「もう我慢出来ないの・・・電話や食事だけじゃ・・・」
「我慢出来ない? それはどういう事でしょうか?
私の事がイヤになった。 そういう事ですか?」
「違う、違うの!そうじゃなくて・・・私は・・私は・・・」
「はい?」
「私は・・貴方に抱かれたいの。SEXがしたいのぉ」
そう言った後、私はなんて事を言っているのだろうと
後悔してしまい、恥ずかしさで思わず電話を切って
しまったのでした。
きっと彼は淫らな女だと思い、もう会って・・・いえ
電話もしてくれないと思っい、そのままソファーに
倒れ込んでしまいました。
しばらくして、私は何度も電話をかけ直そうと思いましたが
出来ませんでした。何て言えば良いのか・・何を話せば
良いのか判らなかったのです。
20分ほど経った頃、彼からのコールがあり、恐る恐る出ると
「明日、時間は取れますか?」と一言。
「・・・・はい」
「では、いつもの所でいつもの時間に。」
そう言うと、私の返事を待たずに電話は切れてしまいました。
絶望的な気分でした。彼はきっと最後のお別れを言うために
明日会う約束をしたに違いがありません。
律儀な性格ですから、このまま自然消滅を望まなかった
のでしょう。
自分の中では、出会い系の電話でここまで楽しめたの
だからこれで良いんだ。と納得させようする自分と
焦らずにジックリ事を進めれば、上手くいったんじゃない?
と後悔を駆り立てるもう一人の自分が居て、
もう思考はグチャグチャでした。
そして翌日が訪れ、重い気持ちのまま待ち合わせ場所に
向かいました。
すみませんが、続きはまた・・・。
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