つづき
半グレ集団の俺達3人はグループから抜けたノゾミを連れ戻すべく、
ノゾミ宅に押し入って母娘と話し合ったが結局、拒絶された。
そしてついにグループで最も凶暴な今野先輩がキレた。
今野先輩は冷酷な目でノゾミを見た。
「仕方ねぇ。じゃ覚悟しろよノゾミ」今野先輩はノゾミに低い声で言った。
頼む、酷い事はしたくない、俺は心の中でそう願っていた。
ノゾミは裏切ったかもしれないが元仲間だから、俺はノゾミに対して酷い事はしたくなかった。
ノゾミが一時期グレたのも、家庭内でゴタゴタがあったからで、
根は真面目だから、ゴタゴタが収まると普通に戻りたいというのは当然だった。
俺も父子家庭だからノゾミの気持ちは良く分かった。だから今日のこの計画を聞いたときは気が重かった。
「雄介、とりあえずノゾミの腹に鉄パイプフルスイングだ」
最悪の命令が下ったと思った。ノゾミに鉄パイプ…それはできない。
母娘も絶句している。
「おい、雄介、なにしてんだよ。早くやれ」今野先輩はためらう俺を急かした。
俺はどうしてもできなかった。どこかノゾミに同情していたから。
「せ、先輩。女ですし、ここは別の方法・・・」
説得しようとした時、既に俺は床に倒れていた。今野先輩はキレている、反抗は許されなかった。
「テメェ、なぁに偉そうに俺に意見してんだよ。黙って俺に従えねぇのか!!」
床に倒れた俺の腹に先輩は何度も蹴りを入れた。富井先輩はそれを笑って見ている。
西東京特攻隊の掟で、先輩の命令は絶対だった。
俺はゲホゲホと咳き込み、口の端からは血が出ていた。
今野先輩は俺の襟を掴むと俺を起こして言った。
「雄介、最後のチャンスだ。とっても良い事思いついたからな」
悪い予感がした。
「ノゾミは、親父とお袋の離婚問題で一時期俺達の仲間になったわけだ」
今野先輩はノゾミの家庭問題に目をつけていた。そして続ける
「でも両親は、めでたく元サヤでノゾミもめでたし。それってムカつくからな。家庭に火種入れてやる」
「雄介、犯しちまえ、で、孕ませろ」
ついにその言葉が出た。ノゾミを犯して妊娠させる。それは絶対したくない事だった。
ノゾミも青ざめていくのが分かった。母親の二葉も思わず娘の肩を抱き寄せた。
これを断れば俺の命も危ないが、思わず聞き返していた。
「の、ノゾミをですか!?」
すると今野先輩から意外な答えが帰ってきた。
「バァーカ!誰がノゾミとしろって言った。これはテメェの罰ゲームでもあるんだよ」
意味が分からないでいると今野先輩があきれたように言った。
「テメェが犯すのはそっちのババァだよ。この家庭が壊れるくらいにやっちまえ」
「お、お母さんを?な、なんて事を」ノゾミは絶句していた。
「お、それ面白いなぁ」富井先輩は相変わらず笑っている
「雄介、ババァだから勃たねぇなんて言い訳はだめだぜ、最後までしなけりゃテメェの顔に鉄パイプフルスイングだ」
ノゾミの母親を犯す、ノゾミの母親を犯す、ノゾミの母親を犯す。
頭の中でその言葉が繰り返された。罰ゲームだって?こんな最高の罰ゲームは他にない。
俺は昂ぶる気持ちを抑えて今野先輩の方を振り返り言った。
「わかりました!!」
つづく
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