『17』
ここまでの数日間、ただ幸子を視姦していたわけではない。
いつ、幸子に隙が出来るか分からない。
その為、幸子の行動をしっかりと観察していたのだ。
そんな中、典夫が目を付けたのがコーヒーカップだった。
無駄に幸子の周りを歩き、目を付けたコーヒーカップの縁に幸子の使用している薄いピンク色の口紅が付着しているのを確認したのだ。
程よい量感の唇の跡がしっかりと残っているのを見て、間違いなく幸子のものだと確信した。
それを見た典夫が、狙わないわけがなかった。
幸子は、コーヒーを飲んでから外に出る傾向があったので典夫の狙い目はそこだった。
弥生はどうにでもできたので後は幸子のスケジュールを確認し、今日行動に出る計画を立てたのだ。
そして、全て上手くいった。
幸子が飲み干したコーヒーカップは、目の前だ。
やはり、コーヒーカップの縁には幸子の口紅の跡がしっかり残っている。
生唾を飲み込む典夫の股間は既に膨れ上がり、興奮を抑えきれなかった。
(落ち着け・・・落ち着くんだ)
典夫は取っ手を掴み、持ち上げると目の前で口紅の跡を凝視した。
唇の形やシワも、はっきりと残っている。
(これが幸子の唇・・・)
自然と、息が荒くなる。
典夫は、鼻に近付けて匂いを嗅いでみた。
だが、特別な匂いはなく、コーヒーの香りがするだけだった。
しかし、もう目の前にある獲物に食らい付かずにはいられない。
我慢できず、典夫は幸子の口紅の跡に自分の唇を重ねた。
間接とはいえ幸子の唇を奪った気分に浸り、典夫の剛棒は更に硬直した。
(あぁ幸子!幸子~!)
興奮が止まらず、今度は口紅の辺りを舐め回しはじめた。
こんな所を幸子に見つかれば、確実に辞めさせられるどころかそれ以上の行動に出るかもしれない。
だが、今の典夫の頭にそんな事を考える余裕はなかった。
初めての獲物を手に入れた、それだけだった。
わずかに底に残っていたコーヒーも飲み干し、幸子の唾液も混ざっているかと思うとたまらなく興奮した。
このままでは暴発してしまう、典夫はファスナーを開けると自身の剛棒を曝け出した。
コーヒーカップの中に射出してしまおうと考えた典夫だったが、他の物が目に入った。
デスクの上に置いてある写真立てだ。
そこには、幸子が家族と一緒に撮った写真が入っていた。
普段自分には見せない幸子の笑顔が、関係性を物語っている。
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