『91』
空は完全に暗闇に包まれ、時刻は午後九時を回ろうとしていた。
この日の夜空は、雲一つ無い満天の星空だ。
満月で、夜とは思えない程の明かりを照らしている。
都会とは違い、田舎で見る星空はまた格別だ。
きっと、この満月を眺めている者も多くいるに違いない。
その満月の光は、ある建物も照らしていた。
窓から明かりが射し込み、室内を優しく照らしている。
そして、その優しい光を浴びる人物が一人。
その人物は、デスクの上に寝ていた。
しかも、一糸纏わぬ姿で。
茶褐色系の髪は肩まで伸び、ボリューム感がある。
顔は、芸能人でいえば飯島直子似。
身体は、極上とも言うべき豊満体。
胸は二つの大きな豊乳で盛り上がり、尻から太腿にかけての肉付きは涎物だ。
ふくよかな体型は、世の男共の理性を狂わす魅力で詰まっている。
場所は、「牧元幸子法律事務所」。
その人物とは、もちろん事務所代表の女弁護士、牧元幸子だ。
絶世の美貌を持つ彼女は、今まで幾多もの淫獣と死闘を繰り広げ、一度たりとも貞操を許した事は無かった。
愛する夫、由英以外の男とは絶対に性行為はしないと心に誓っていた。
だが今日、幸子は犯された。
事務所で働く大橋典夫、そして事務所の隣に住む西尾佳彦の二人の手によって。
数時間に渡り、幸子は徹底的に犯され続けた。
解放されたのは、わずか数分前だ。
綺麗に化粧で施した顔はもちろん、豊満な身体も汗や二人の精液で汚れていた。
シーンとした事務所の中、幸子は虚ろな目で天井を見つめていた。
そんな時、ある音が鳴った。
「プルルップルルッ」
それは、床に落ちている幸子のバッグからだった。
幸子の携帯電話だ。
そういえば犯されている最中、何度も鳴っていた様だ。
唯一愛した男、由英に間違いないだろう。
こんな時間になっても妻が帰ってこない。
当然、心配しているはずだ。
もしかしたら事故にでも遭っているのではないか、そんな事を考えていてもおかしくはない。
まさか自分の妻が、どこの誰とも知らない男に犯されていたなどと思うはずもないだろう。
しばらく鳴り続けた電話は止まり、再び静かな空間を取り戻した。
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