※アダルト、不倫、などの内容を含みます。
不快に思われる方はお読みにならないようお願い致します。
「ハァ…ハァ……」
すべてを出し切った俺は腹下のパートナーに敬愛の念を込めてキスをしようとしましたが…
美奈は涙を流しながら何故が憮然とした表情。
「どうしたの!?」
「誰が腹の上出していいって言った?」
美奈は確かにそう言いました。意味を理解出来ない俺は、ん?と返事するのが精一杯。その瞬間、腹の上の精液を手に付け俺の頬にベットリ塗り付けました。
「わあ!」
「フフ…いつも中に出さないのぉ?真面目だなぁ…。」
「だって赤ちゃん出来ちゃうよ。」
俺はティッシュで美奈の腹と陰部と手と……
自分の頬を拭きました。
「子供なんてそんなに簡単に出来ないよ。へぇ…拭いてくれるんだ…。」
セックスの最中に悲しいことでも思い出したのかな…。俺は腕枕をし、美奈に顔を近付け涙を口で吸い取り、そのまま敬愛の念は頬に納めました。
「あぁ涙?あたしさ…イくと涙出ちゃうんだよ。」
美奈はテーブルに手を伸ばしタバコを取って口にくわえ火を着けました。
そして俺にくわえさせ、交互に煙を吸いました。
俺の彼女はタバコ嫌いなので彼女の前で喫煙したことがありません。
美奈から貰ったタバコを吸いながら、セックスの後でパートナーと煙をくぐらせるのはいいものだ…と思いました。
一本吸い終わるとまた二人は抱き合い、俺は美奈のお尻や背中、太腿の冷たいところを見つけては擦りました。
「あたし…こんなに愛されたことない…」
「え…メニュー三つほど飛ばしてるんですけど。」
「そうなの…もう我慢出来なかったよ。今のあいつも、前の旦那も、その前の彼氏もすぐ入れちゃう感じでさ。リョウさんは終わっても寝ないね。」
「フェラとかする?」
「得意じゃない。」
「クンニは?」
「あまりされない。」
「……。」
美奈は意外にもセックスの本質までは分かってないような気がしました。
「なんかお互い発見すること多いね。セックスとトイレの仕方は秘め事だけに千差万別だよね。」
「本当。でもこっちのほうがいい。彼女さん羨ましいな…」
その時の美奈の甘えた顔を写真にして取っておきたかった程愛しく思いました。
しかし心理的に写真に取っておきたいと思うのは、いずれ離れていくことを知っているからなのかも知れません。
「このまま二人で暮らそう」だなんて自分勝手になれない状態に二人はあったから。
「今の俺に1家族養う財力はないよ。それに比べて彼氏さん…フィアンセの子供の養育費まで払ってくれてさ…聞いたことないよ。本当はちゃんと彼氏さんのこと好きなんでしょ?セックス我慢出来ないなら俺とすればいい。これからは美奈幸せにならなきゃダメだよ…。」
そう言ったのは前の夫との離婚の事情を知っていたからです。
マザコン夫とオカルト宗教に入会する義母。
出来ちゃった結婚の末
「あなたの影にはすべてを喰らう蛇が見える!」
と義母に言われ、それを助けない夫。
それに美奈の負けん気の強さと、一度ダメになった関係を修復出来ない性格もあったのでしょう。離婚は起こるべくして起こったんだと思います。
だから今度こそ幸せな結婚をと心底思っていました。
俺と今こうして寝ているのだって本当は、素敵な彼氏さんに対して少し意固地になっているだけに違いない…と。
「幸せになれますように…」
心をこめて美奈のおでこにキスをしました。
「うん……。ありがとう……」
納得したのか分かりませんが、美奈はうなづき涙を流しました。
「あ、またイっちゃった?」
「バカ…。」
つづく…
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