知美は俺が降りると、リモコンで車をロックをして部屋の入り口に向かった。俺が後を付いていく形だ。
ドアを開けて知美に促されるように玄関に入ると、ドアを閉めて鍵をかけるとパンプスを脱いで、スリッパに履き替えると階段を上がって行った。ここまで一言も話さなかったから、何か気まずさが増して行った。
少し遅れて二階に上がると、ソファーに知美は腰を下ろしていた。
知美『お腹が空いてるなら無料のランチサービスがあるわよ』と俺にメニュー表を手渡してきた。カレーやラーメンやパスタなどがあったが、決められずにいると知美が『日替わりが無難だと思いますよ。私は日替わりにします。』と聞いてきた。俺は知美に任せることにすると、ベッドの枕元に腰掛けて受話器を取り電話をした。
ソファーに戻ると『今は混み合ってるから、少し時間が掛かるみたいです。』と言い、俺にもソファーに座るようにジェスチャーをした。
座ると俺は『ここはよく利用するんだ?』と聞くと『たまにね』と知美は答えた。知美はバッグからタバコを取り出すと『吸っていいですか?』と聞いてきた。正直清楚で真面目なイメージだけに驚いて『藤沢は吸わないよね?奴は知ってるの?』と聞くと
知美『主人はもちろん知らないわよ、他ではほとんど吸わないよ。こう言う場所でしか吸わないから』とタバコに火をつけた。
俺『いつから吸ってるの?』
知美『彼と知り合ってから』
俺『彼って藤沢?それともスワッピングの?』 知美『スワッピングって言わないで…。』
俺『でも知美ちゃんが、こんなことするイメージじゃなかったからショックだよ』
知美『ショックって、私も女だもん。主人しか知らなくて、主人のして欲しい事を上手くなりたいから…』
俺『へぇ~。勉強って言うより藤沢の為の修行って訳?』
知美『主人と別れたいとかじゃなくて、絶対に別れたくないの。だから○○(俺)さんにはしゃべられると困るの』
俺『言わないよ。絶対に』
知美『ごめんなさい。口約束だけでは信じられないから、○○さんに絶対にしゃべらないように二人の秘密を作っておきたいの』
俺『秘密って?』期待しでドキドキしながら聞いてみた。
知美『奥さんにバレたら、大変なこと?○○さんは私みたいな子供っぽい女には興味無いですか?私じゃダメですか?』 と俺の目をじっと見つめて聞いてきた。
俺『いやダメどころか、本当にいいの?』と怖じ気づいてしまった。
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