この後輩は新入社員の時は違う同僚が指導していたが、同僚が転勤になってから独り立ちし結構成績を伸ばしている。今では課内で一位か二位を常にキープしている。
うちの会社は本社近くに持ち家があれば、単身赴任や基本的に転勤を避けやすい為、新婚の後輩は家かマンションを購入するために頑張っているようだ。
俺『俺にそんな甲斐性ねえよ』
後輩『じゃ奥さんが浮気でも?冗談ですよ』と笑いながらデスクに戻って行った。
《まったく、何でアイツに言われなきゃなんないんだよ!それはお前だよ!》と心の中で思っていた。
基本的には悪い奴では無いのだが、成績を上げるためには、俺の新規開拓を横取りされたこともあった。
翌日、課内のミーティングが午前中にあり、午後の訪問先が同方向の後輩とランチに行くことに行くことになった。
新婚の後輩は普段愛妻弁当持参だが、昨日の俺の様子を見て、今日はランチを一緒に食べて悩みでも聞いてやろうと思ったらしい。
何か上から目線で、ちょっとムカついた。
ランチは夕方からちゃんこ居酒屋になるチェーン店に入った。
ここは個室が売りで、後輩と二人きりのため、いきなり『どうしたんですか?ライバルが元気が無いと張り合いがありませんから』と励ましてきた。
『いやいや、何でも無いから大丈夫だよ』と俺が答えると後輩は
『やっぱりプライベートの事ですか?本当に夫婦仲が悪くなってないでしょうね?最近奥さんを愛してあげてます?』と聞いてきたので俺は『新婚のお前ほどじゃないが、やる事はやってるし仲は普通だよ。うちの家庭何かで悩みなんか皆無だから』と答えた。続けて『お前んとこは?』と聞き返すと後輩は『ほぼ毎日ですよ!うちの奴なんて日に日にエロくなって、俺を悦ばせるためにいろんな新しいテクニックを試してくれますから』と自慢された。
『子供は作らないのか?』と聞くと『家の頭金が出来て引っ越すまでは我慢してます』と答えてきた。
『お前の奥さんだったら可愛くて若いから、俺なら心配だけどなぁ』と聞くと、『うちは愛し合ってますから、一切心配無いですよ』と自信満々に笑顔で返された。
『そうだろうなぁ!ラブラブだもんな。早く家を買って幸せにしてやれよ』と言うと後輩は『で、先輩は何を悩んでるんですか?』とストレートに聞いてきた。
『いや、昨日はお客さんとこで最近馴れ馴れしいって怒られただけだよ。俺はそう言うつもりじゃなかったから』
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