担当する取引先にゴルフ好きが居ない俺は直帰組で、藤沢はゴルフ接待組だった。ゴルフの後はクラブで二次会だから、間違い無く午前様になる。特に藤沢は、この接待で後日受注するのが手だから、気合いが入っている。藤沢から聞いたのだろう、知美はそれを知っていたから予定を立てたようだ。
俺も取引先にゴルフを誘っていたから、みんなゴルフに行ったと思っているはずだから、今日は出社したら、メールとFAXが来ていないかチェックしてから会社を出た。内勤者は定時上がりだから、『営業はいいなぁ~!まぁいつもサービス残業はがりだから、たまにはな』とあちこちから声を掛けられながら会社を出た。
イ●ンに向かったが、さすがに早すぎて駐車場自体閉鎖されていた。 仕方ないからコンビニの駐車場で、ぼんやり考え事をしながら時間を潰した。
藤沢と清水さんが不倫なんかしてるはずないよなぁ?と思い当たる節を探したが、やっぱり見つからなかった。
それとやっぱり今日も抱くことが出来るのか?だったら、どのようにしてやろうかと妄想を楽しんでいると、知美から電話が入った。
『おはようございます。11時の約束でしたが早く着いちゃいました。今どこです?』知美に言われて時計を見ると10時5分だ。
『おはよう。もう入れるんだ。俺は早く着きすぎて、先のコンビニに居るからすぐに向かうよ』と言い車を駐車場に向かわせた。
駐車場に落ち合うと知美の車に乗り込むと、知美はニコッと微笑むと、前回と同じホテルに車を向かわせた。
車の中では、今日は時間があるから、ゆっくりしたいとのことだった。 ホテルに着いて部屋に入ると、知美が何か飲んで良いか聞くから『どうぞ』と言うと冷蔵庫から缶酎ハイを取り出し『何か飲む?』と聞いたから『じゃビール』と答えるとグラスと一緒にテーブルに置いてくれた。
とりあえず乾杯をして、ぎこちない世間話をしばらく続けた。
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