卓治が部屋に入ってくるなり、珠巳は跪いた。
「先生、・・・ここじやまずいよ・・」
盗撮犯の目が光っている学校で、これ以上の危険を冒す訳にはいかない!
「じゃあ、部室で・・・」
事情を知らない珠巳は、情欲でうっとりとした目をして、そう言った。
「先生、・・・そうじやないんだ!」
もどかしそうに卓治が言う。一気に説明しようとして、ハッとしたようにメモ帳を取り出すと、言葉少なだが盗撮犯のことを書き出した!
「・・・」
あまりのことに、珠巳も言葉が出ない。
「それじゃ・・・」
更に携帯のアドレスと番号を書き足すと 、卓治は部屋を出て行った。
残された珠巳は、ショックて゛呆然としていた。誰とも判らない盗撮犯に秘密を握られ、これから相手がどう出てくるか判らない状況で、卓治はサッサと逃げてしまうし、不安と恐ろしさで、珠巳は恐れおののいた。
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