珠巳の生活は、その後も変わることはなかった。放課後は、中川に裸をさらけ出し、おざなりに身をまかせる。帰宅後は、隆との、激しさを増した、爛れたセツクスだ・・・それでも、珠巳は荒んだところは見せず、色艶にはますます磨きがかかっていつた。それでも、珠巳には、少し気にかかることがあった。
「清水君、今日も学校に来ていないんですか?・・・」
「ええ、どうしちやつたんでしようね?」
珠巳に拒絶された翌日から、清水は、ずっと学校を休んでいた。
「様子を見に、自宅には行っているんですが、何も訳を言わんのですよ」
担任の教師は、本当に困ったように言った。
『きっと私のせいだ』
珠巳には、わかっていた。珠巳が、清水に冷たくしたからだ、と、全部ではなくても、重大な引き金を引いてしまった、のだと・・・
急に用事ができた、と、中川に断るり、珠巳は、清水の家を訪れた。その日は、11月1日、珠巳の誕生日、昨年のその日、珠巳は、隆とセツクスしているところを、息子に見せ付けさせられた。僅か一年間に、いろんなことがあった、と、珠巳は感慨に耽つた。
二人で話がしたい、珠巳の申し出に、清水の母親は、何の不信もなく、承知した。
「清水君、どうしちやつたの・・・」
今さらと思いながら、珠巳は聞いた。
「言いたいことがあるなら、言ってみなさい。あの時は、先生もよくなかつたわ・・・」
「先生、僕、・・・伊藤の家に写真なんて、送ってないよ!」
「清水君、まだ、そんなことを・・・」
「本当に、送ってないんだ!中川にだって、何も言ってないよ・・・」
帰りの道すがら、珠巳はずっと考えていた。清水は、卓治の家に写真を送ってないと、はっきり言った。珠巳との関係は、中川の方から言ってきた、という、公になれば、珠巳は社会的制裁を受ける、そう言って、手を切るように進めたのだ。珠巳の裸も、描いたこともない、そう言い張った。それが本当なら、自分は、とんでもない思い違いをしていたことに、珠巳は気が付いた。
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