始業式の日、珠巳は清水という生徒に、人気の無い廊下で声をかけられた。
「稲田先生、・・・伊藤がいなくなつて、淋しいでしよう?・・・」
「・・・」
「俺、知ってるんですよ、・・・先生と伊藤が何をしてたか・・・」
あまりの事で、珠巳は言葉が出てこなかった。
「何のこと・・・先生にはわからないわ・・・」
「とぼけても駄目さ!ちゃんと証拠もあるんだから」
そうだめ押しに、清水が言った。
「放課後、・・・いつもの部室にいてね・・・」
そう言い残すと、そそくさと去って行った。
時間を長いと感じながら、珠巳は清水を待っていた。
人気が無くなるのを待っていたのだろう、ふと静かになった瞬間に、部室のドアが開き、すぐに閉められた。
「本当に待っててくれたんだ!」
嬉しそうな清水の声がした。
手早く鍵をすると、清水は珠巳にむしやぶりついた。
「何をするの!やめて!・・・」
キスをしようとする清水から、顔を反らせて珠巳は言った。
「いいのか、先生!・・・先生が伊藤とセツクスしてたこと、皆にばらそうか!・・・」
「嘘よ!証拠なんて無いんでしょう?」
「先生がしてたのを、・・・携帯にとつてあるのさ・・・」
清水の言葉は、珠巳から抵抗する心を奪うのに十分だった。
「伊藤がいたら、こんなこと考えなかったさ!あいつ強いからね、・・・」
そう言うと、清水は珠巳を押し倒した。
「でも、・・・伊藤はいなくなつたんだから、遠慮は要らないよね!」
そう言うと、清水は珠巳の唇を貪るように奪った。
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