兄嫁の盗撮映像はドンドン増えていったが、肝心な夫婦の営みは撮ることが出来なかった。
というか、兄夫婦はその行為事態をするような雰囲気さえ無かった。
暫くして事件が起こった。脱衣場盗撮用のカメラを回収に行ったが、上手く隠したはずのカメラが見当たらなかった。
脱衣場を隈無く捜したが見つからなかった。
翌日の兄夫婦の部屋のビデオを回収しに部屋に侵入した時、兄嫁の鏡台の上にボクが仕掛けたカメラが一個置かれていた。バレた?ボクは部屋のカメラを回収すると、部屋に仕掛けたカメラは全て仕掛けた場所にそのままあった。つまり、鏡台の上にあったカメラは昨日行方不明になった脱衣場のカメラだとわかった。ボクは見付かったカメラの映像を確認した。
カメラには風呂上がりの兄嫁がカメラに気付いて、裸のままカメラを不思議そうな顔で覗き込むシーンが写っていた。そして、電源が切られたり、入れられたりして、最後は出来の良い兄がカメラを覗き込む映像で終わっていた。
ボクは映像データをパソコンに移し内容を消去して、中のメモリースティックにアニメの映像を入れて兄嫁の鏡台の上に返して置いた。
そして、次に昨夜の兄夫婦の会話の入ったビデオをチェックした。
『××さん、これなにかしら?脱衣場にあったの。』
『ん?何だろな。カメラか?』
『××さんもそう思う?これって盗撮?』
『まさか!いや、カメラだよな。多分。』
『〇〇君かな?』
『あぁ。きっと〇〇の奴だ。』
兄夫婦は完全にボクを疑っていた。
『俺が〇〇と話してみるよ。』
出来の良い兄がボクに話しをするらしい。
《コイツ、直ぐボクを犯人と決め付けやがって嫌な奴。兄嫁もボクを疑いやがって!!》
その夜、兄が風呂に入る為、脱衣場に入った時、ボクは兄に声をかけた。
『兄さん、ちょっといいかな。探しモノがあるんだ。』
『探しモノ?』
『うん。友達に借りた小型の再生プレイヤー。ボクの見たかったアニメが入っているんだ。』
『再生プレイヤー?』
『うん。昨日から捜しているんだけど、見つからないんだ。』
『それってかなり小さいカメラみたいなヤツか?』
『え?兄さん知ってるの?』
『あぁ。多分。後でお前の部屋に持って行ってやるよ。』
『うん。でもなんで兄さんが知ってるの?』
『昨日、ここでたまたま見つけたんだよ。』
『良かった。友達の借り物だから、捜してたんだよ。』
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