「6」
「ああぁっ! あうっ・・。い,いやっ・・」
ピチャピチャという男の舌使いと,智子の嬌声が部屋中に響き渡る。自分はあそこまで熱心に妻の股間を愛撫したことは無いような気がする。智子はスタイルも膣穴の具合も最高なのだが,セックスであまり感じたことは無く淡白だった。智子は自分でも不感症かもしれないと言っていたぐらいである。結婚した当初は,自分が妻の身体を開発してやると意気込んでいた聡史だったが,結局挿入で妻を絶頂へと導いてやることはできなかった。その後は仕事の忙しさや年齢を重ねたこともあり,徐々に夫婦の営みは少なくなっていった。しかしそれでも妻を溺愛している聡史は,月に一度は妻に頼み込み,夫婦の営みを続けていた。
「ふぅ・・。派手に汁を垂らしやがって。この一週間,待ってたんだろ? 俺も今日のために溜めてきたからな。とりあえず一発,この熟れた身体の奥にぶちまけてやるからな」
男は智子の股間から顔を上げると,ゆっくりとのしかかる。今の言葉から察すると,男は避妊具も着けずに妻と交わり,奥で射精すると宣言している。聡史は部屋の中へ飛び込みそうになるのをグッとこらえた。隣にいる裕美がしっかりと聡史の腕を握って押さえつけている。
「いっ,嫌っ! せ・・,セックスは絶対に嫌っ!!」
智子は自分の身体にのしかかってくる男の分厚い胸板を必死で押し返している。男は正常位の体勢で智子の身体に密着すると,智子の首筋をネットリと舐めあげる。
「なんでだよ。いいじゃねぇか。奥さんだって感じてんだろ?」
「そ・・,それは・・。あなたが変な薬を・・」
覗いていた聡史はふとベッドの横にあるテーブルに目を向けた。何やら小さな袋とコップが置いてある。その後二人の会話を聞いていた聡史は,それが性感を大きく高めるための薬物で,この行為が始まる前に二人とも飲んだらしいことが分かった。しかしそれは中毒性の危険なものではなく,海外ではセレブ御用達の高価な薬のようだった。
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