第2話
1枚目のDVDを再生させると、アパートの一室が映し出された。1人暮らしの男の部屋の雰囲気である。床にはごちゃごちゃと物が散かっており、畳の上には布団が敷かれていた。次の瞬間、若い男がその布団に潜り込んだ。画面にはすこし影がかかっており、どうやらこの男が部屋の中を隠し撮りしている様子であった。
「これは・・」
弘志は画面に釘付けになりながら、この時点で昔の映像だと思っていた。智子が若い頃、こいつと付き合っていた時に隠し撮りされたのだろうと思っていたのである。しかし、次の瞬間、弘志は目を疑った。そこに現れたのはまぎれもなく妻の智子であったが、若い時分ではなく、ごく最近の姿に感じたのだ。
「ま、まさか・・、あいつが浮気なんて・・」
弘志は動悸で胸が苦しくなりながらも、その後の展開を見続けた。どうやらこの男は、娘が通っているスイミングスクールのコーチのようであった。弘志は一度もそこへ行ったことは無いが、娘と智子は週に2回ほど通っているはずである。娘が通い始めたのは1年以上前だった記憶がある。2人の会話を聞いているうちに、少しずつ事情が飲み込めてきた。どうやらこの若いコーチが風邪をひいたらしく、智子に来てくれるよう連絡をしたようだった。智子がそんな誘いを簡単に受けるはずがなかったが、どうやら2人はこの時点ですでに親密な関係にあるようだった。その後、智子が作った料理を男が食べ、2人の和やかな談笑が映し出されていた。それを見守り続ける弘志には、どうしても気になることがあった。
「フェラチオ・・。あいつが・・?」
智子はフェラチオが嫌いのはずだった。弘志も何度か求めたことがあるが、その度に拒否されていた。しかし、弘志が大きな昇進をすると、ご褒美だといって少しだけ咥えてくれることがあった。その時、2人の様子に変化が現れた。どうやら若いコーチが体を拭いて欲しいと智子に頼んだようだった。智子は少し悩んだ末、部屋からいったん消えると、戻ってきた時には洗面器とタオルを持っていた。
「や、やめろ・・、智子・・」
弘志はそう思いながらも、次の展開に期待していた。自分と智子はセックスレスであるが、代わりにこの若い男と交わる智子を見てみたいと強く願っていた。若い男は上に着ていたパジャマを脱ぎ去ると、無駄な贅肉の無い鍛えられた上半身を智子に見せつけた。智子はためらいながらも、徐々に男の体を拭いていった・・。
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