姉妹の幼少期頃の話しで盛り上がる。
私も明日は、休日って事もありワインをガンガン呑んだ。
2本目のワインを頼む杏樹に、真里は直ぐに取ってくる。
実は…真里は一滴もアルコールを飲んでない。
飲まないのでなく…飲めないのだ。
まさに女子児童。
2本目に移り泥酔し始めるのは、杏樹と私だけ…。
久しぶりに会う姉と、呑んでいる私にゴキゲンな真里。
私は実は…イライラしていた。この杏樹の高飛車な態度に…。
『真里ちん♪あなたも…一口呑んでごらん』
杏樹の、その言葉に…泥酔してる私はキレてしまった。
『真里っ!飲むな!ダンッ!』
私の怒鳴り声とテーブルを叩いた音がリビングに響き渡る。
『バタンッ、ひぃ~!すみませんっ…すみません!』
私も真里も驚いた!。
特に真里は私の怒鳴り声やテーブルを叩く音など、全てを忘れるくらいの…ショックだった…。
椅子から飛び跳ねて、床に這いつき張りながら私に謝る…杏樹姉さんの姿だった…!。
私は、この光景を経験した事がある。
塗装業を営む父親は毎日、夕方…早くに帰っては酒を飲み…泥酔したら母親を殴っていた…。
私達兄弟3人を必死で育ててくれた母親を殴る、蹴る…。
怒鳴り声が響く。
『お前は新聞社の社長に、股を開いてんだろうが~!』
私達…兄弟は、荒れ狂う親父の機嫌を伺うだけだった。
新聞社の社長なんて…母親は会った事が無い。
今、思えば会える筈もない。
小さな新聞販売店で、私達3兄弟を養うために朝刊、夕刊…織り込みと…一生懸命に働いていた…母親。
(杏樹姉さんは、旦那に虐待を受けている!)
杏樹の姿が母親とダブった。
土下座しながら…肘で脇腹の肋骨を守り…両手は、いつでも顔にアザが付かないように待機してる!。
畳ではないが…床に頭をガンガン叩きつけながら、謝り続ける杏樹…。
わ~んっ、わ~んっと姉の姿に泣いてる真里。
私は母親を守るように床に座る杏樹を抱き締めた。
ブルブルッと震える杏樹を、無我夢中で抱き締めた。
『ゴメン!僕が大きな声あげて…』
2人の姉妹の鳴き声に私の言葉は聞こえてなかった。
もっと残酷な事が私を待っていた。
抱き締めた杏樹の豊満な乳房が私の胸に当たってくる。
むせび泣く息すらも…女の魅力を感じていた。
(私は鬼畜だ…父親以下の…)
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