Chapter Ⅸ (面接で・・・・終)
トイレから戻ってきた那央が「早く、袋に入れさせて下さい。見られてま
す!」と周りの目を気にしている。取りあえず受け取ったが、那央の顔の前
にぶら下げて、「その前にキレイがどうか、確認しないと・・・なんか臭うよう
な気がしない?」と鼻に近づける。
「そんな、さっきティッシュできれいにしてきたんですよ。大丈夫ですか
ら、早く!袋を出して下さい。お願いです!」と赤面した真顔で言ってく
る。「いやいや、確認しないとね、次、那央ちゃんが使う時に困るでしょ?
お尻に入れた方は特にケアしないと、大丈夫って言うんなら、ペロッと舐め
てみてチェックしてよ!」
「こ、此処でですか・・・」「そうだよ、早くしないと、遅刻して、カレシが帰
っちゃうかもよ、さあさあ!」と顔の前で左右に揺らす。「あああ、もう、
嫌だよ・・・・あああ」と言いながら揺れている貞操帯をつかんで、さっきまで
お尻に入っていた突起に舌を伸ばす。先っぽにチョンチョンと舌を付けて、
「ほら、やりましたよ!」
「先っぽだけ?全体的にチェックが必要だから、ついでに口に入れてみ
て!」と命令する。もうこうなれば、半ば催眠状態で、自分から口を開いて
含んでいく。上下に2・3回唇を往復させ「チェック終わりました。あっ時
間過ぎてる。じゃあ、行きますね!」と駅の奥にある待ち合わせの定番の場
所に小走りで向かっていった。
2つめの指令をメールで那央に送る。どうせ返事で四の五の言ってくるだろ
うから、電源を切っておく。あとは、那央の出来次第ということになる。
指令結果を那央のマンションで確認するため、また電車に乗り、一駅戻って
乗り換えようと下車する。すると駅のコンコースを見慣れた二人の訓練生仲
間が歩いてきた。
一人は、もうじき結婚する予定の妃呂美ちゃん、もう一人はいつも一緒にお
弁当を食べてるグループの一人、独身の美佳ちゃん。そんなに仲良いとは思
ってなかった意外な組み合わせだった。
「あれぇー、どうしたんですか?」と妃呂美ちゃんから話しかけられた。
「ちょっと本屋さんで参考書見てたら遅くなってね・・・」と適当にごまかす。
「それより、珍しい組み合わせだね、何してたの?」と聞くと、「忘れたん
ですか?明日、皆で飲み会しようって決めたじゃないですか。私達が一番年
下だから幹事するんで、いま、お店決めてきたんです」
そういえば、なんかそんな話があったような記憶がある。「ああそう、ご苦
労さんだね、じゃあ軽く飲んで来たの?」「いいえ、場所と料理決めてきた
だけで、全然です。お店にいたら、すごく良い匂いで、お腹がグーグー鳴っ
てますよ」と明るく答えてくれた。どうせ那央のデート終わりまで時間があ
るので、「じゃあ、なんか食べて行こうか?美佳ちゃんは?」
こっちはいつもお弁当食べながらいろいろ会話してるので、コミュニケーシ
ョンは取れてる子なんで、気軽に話しかけられる。「別に今日は予定無い
し、いいですよ」となって、タクシーで例のワインバーに行くことになっ
た。
話しながら二人の情報収集をしていく。妃呂美は22歳、地元が同じ市で、
来年早々に結婚することが決まっている。そのため、最近家を出て、買い揃
えた家具を置いておくため、ここからすく近くの、新居になるコーポに荷物
を入れて引っ越したばかり、そこに一人で住んでいる。もうじき人妻さんに
なる子。
美佳は、もう色々聞いてる話で、雪深い地域から出てきて5年の23歳、オ
レと同世代、自分の年の倍近い×イチ男と付き合ってることは知っていたの
で、もうちょっと突っ込んだ質問をしてみる。
「美佳ちゃんたち、お互い一人暮らしだし、一緒に住んじゃえばいいんじゃ
ないの?」と聞くと、「もう、ほとんど毎日行って、料理してますからそっ
ちの方がいいかなとは思うんですよ。でも、結婚するまでは通います。相手
が相手なんで、田舎者の親から色々言われると思うし、そこはきちんとしな
いと、後々うるさく言われないようにしてます。」
「今日は、行かなくていいの?」「はい、今日と明日はなんか外でゴハン食
べるからって言われたんで、たぶん気を遣ってくれたと思うんですけど
ね・・・・」
妃呂美にも「何で、もう新居に住んでるの?」と聞くと、「親が、嫁入り道
具一式って家具を揃えてくれたんですけど、カレシは結婚までは、親と同居
なんですよ。取りあえず最初は別に住むんで、その家具を置く場所として、
実家には、お兄ちゃん夫婦が同居してて、もう狭くて置く場所がないから先
に借りたんです。空き巣とか無用心なんで、私だけ先に住んでるんです」と
いうおいしい情報をいただいた。
9時を回り店もボチボチ混みはじめた。最初は空いてる座席に荷物を置いて
おいたが、カウンターしかない店なので、女子のバッグを置くところが無く
なってくる。普通なら身の回りに置くだろうが、何せテキストやら、電卓や
らで、妃呂美が手提げ入れて3つ、美佳は2つもある。マスターからいいパ
スとなる声が掛かる。
「荷物、カウンターの中に置いてもらっていいよ!」と言われて、すかさず
オレが席に立ち、置いてあるバッグ類を全部まとめて「じゃあ、はいっ!」
とマスターに手渡す。「あっ、バッグ。」と二人が声を揃える。マスターか
ら、「ああ、大丈夫。お手洗いとか、使う時声掛けてくれれば渡すから・・・」
とカウンターの内側にまとめて置いておく。「あっ、そうですか、はい」と
二人の荷物を全部中に入れておくことになる。
カウンターのカップルも、マスターに荷物を手渡していくので、けげんそう
な顔の二人のちょっと納得したようだ。これがいつもの手。まず、混んでく
る客は仕込みのサクラさん、なので気軽に荷物を渡して安心させる役回り、
マスターがバッグを片付ける時に、すかさず部屋のキーをバッグから抜き取
っている。手伝っているバーテン見習いに、タバコを買いに行かせるときに
手渡して、簡単なキーならスペアを作ってしまう。
これで一人暮らしのコの家に侵入できる方法を確保するのがこのマスターの
得意技。キーケースから鍵だけ外すので、途中トイレの時にバッグ渡して
も、まず、中まで確認することはない。
20分ほどして、マスターから、「これ、混んじゃって申し訳ないから、う
ちからのサービスね」とワンドリンクづつ出してくれた。これがコピー完了
のサイン。
10時を回ったころ、「じゃあ、あすも飲み会だし、もう終わろうか」と店
を出る。二人とも近いので、タクシーで順に送ることにする。当然、場所の
確認作業に決まっている。まず美佳のマンション。もうこの子はフロアも部
屋も、たまたまお弁当タイムに聞いていたので確認済。あとは入り口セキュ
リティだけ。
マンションが見えてくる。10Fくらいの大きなマンション。「いいマンシ
ョンだね。セキュリティもきっちりしてるみたいだね」と振ると、「でも、
入り口もドアもキーだけですから、ジャラジャラ鍵持ってなくていいんです
よ」うーん、いい情報!
続いて妃呂美の3F建てコーポ、新築っぽくてキレイな感じ。「新築って、
いい部屋から早く埋まるんだよね」と聞くと、「そうなんです、見つけたと
きまだ作ってる最中で、誰も決まってなくて、だから一番いい南側の角部屋
で上のフロアが取れたんですよ。」甘いねぇ、妃呂美ちゃん。もうこれで二
つに絞られる。「コーポとかだと、上が響いてうるさいとかよく聞くけ
ど?」と振ると「大丈夫ですよ、上はいないから」ははは・・分かっちゃった
よ!
取りあえず那央のマンション方面に向かう。着く直前にケータイの電源を入
れる。何通か那央から来ていたが、とりあえず無視して<今、どこ>とだけ
送信する。5分くらいで戻ってきた返事が<駅前のコンビニを出たところ>
との返信。マンション前で待ってると、3分くらいで現れた。「お帰り、ち
ゃんとミッションはクリアした?」と聞くと、何も言わず手に持ったコンビ
ニ袋を差し出した。「ちゃんと・・・・やってもらいましたよ・・・・」と力なく那
央が答える。
2つめの指示メールは「彼氏に、下の毛、ツルツルにしてもらい、その全身
を自分のケータイで撮影し、ちゃんと剃ったブツを持ち帰ること!」と送っ
てあった。「写真は?」と聞くと、ケータイを開き、ベッドの上に立ってい
る自分の姿で上は服を着てるが、下は裸で、何もなくなったままで写ってい
た。
「なあんだ、上、服着てたの?」「だって、裸って書いてないですよ・・・」
「彼氏の反応は?」「あの子、好きじゃないみたいですよ、こういうの、や
ってはくれたけど・・・ひょっとしたら、ダメになるかも、私たち・・・・」「大丈
夫、ちゃんとヤッたんだろ?」「そんなハッキリと・・・・でも、その後にこう
してもらったら、もう帰ろうって、いつもより早く部屋を出ちゃったんで
す」「まあ、それは、二人で決着つけてよね。とりあえず、受験のお守り
で、これ貰ってくね!」
コンビニ袋を受け取る。帰ろうとすると、「部屋、寄らないんですね・・・・」
と聞いてくる。「だって、明日も授業だぜ。帰って復習!?でもしないとね」
「見に来るのかと思った・・・」とちょっと寂しげなので、「じゃあ、確認だけ
な!」と那央の前に立ち、スカートをまくって、パンストの腰ゴムから手を
差し込む。白レースの湿り気味の下着の中に指を入れると、あるべき毛がな
いのも不思議な感触だ。
「小学生以来?」と聞くと「当たり前です。こんなこと、もうカンベンして
ください。じゃあ、部屋に入りますね」と背中を向け、マンションに消えて
行った。
まあ、明日になれば、元気に戻るだろうと思いつつ、駅に向かった。明日の
飲み会の作戦、考えておかないとね・・・・。新規開拓は、また楽しいし、今ま
でのエジキちゃんたちもケアしないと、スネちゃうし、忙しくなりそうな予
感がする・・・・
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