◆第一部最終回
嬉しそうに答えた妻‥
私の前では決して見せる事のない無邪気な妻の姿‥
そして、次の瞬間‥
それは、いきなりだった‥
立ったままの妻が、椅子に座ったままの上田君に顔を近づけ‥
彼の唇に接吻をした‥!
初めて見る‥愛する妻の他の男とのラブシーン‥
ショックだった‥
心ではちゃんと理解している‥
このDVDを観る前にも相当な覚悟を決めていた‥
しかし、何故かショックを受けてしまった。
今までに何度も‥
行為中の妻の喘ぎ声を聴いた筈のに‥
そして、
その声に何度も興奮し、
何度も自慰をしたのに‥
それなのに‥
今‥その妻と上田君の戯れる姿を観ても、
全然興奮してこない‥
何故か判らないが、嫉妬の感情だけが込み上げていた‥
実際目の前で繰り広げられる妻と彼の行為を目の当たりにしてしまうと、
興奮よりも先に、
胸が張り裂けそうな嫉妬心が心を痛くした‥
これくらいの事で、衝撃を受けていたらこれから先映し出される映像に、
果たして耐えられるのか‥?
私は、自身にそう言い聞かせながらも、モニター画面から視線を反らす事が出来ずにいた。
画面の向こうに映し出される映像は、
彼が両手で妻の頬を挟み、唇を強く重ねるシーンだった。
「だ、だめ‥
お料理冷めちゃう‥ ‥‥‥‥‥ 食べてから‥ね!」
妻は、
彼を言い諭す様に呟くと彼から離れた。
「急いで、お肉焼くから少し待ってね‥!」
「うん‥分かった! ‥‥‥‥‥ シャンパン注いでおくから‥!」
「うん、‥!」
画面から妻の姿が消えると‥
彼は、
急いでグラスにシャンパン注ぎ、
後ろを何度も振り返りながらポケットから何かを取り出した。
そして彼は、
その取り出した物体をこちらに良く見える様に近づけてきた。
カメラの前にアップで映し出されたその物体‥
それは、媚薬の花痴だった。
彼は、
花痴のキャップを開け、妻のシャンパングラスの中に花痴を注ぎ入れると急いでかき混ぜていた。
ここで、映像は一旦編集されており、
次に映し出された映像は、
料理が揃い、
二人がシャンパングラスを持ち乾杯をするシーンだった。
※元投稿はこちら >>