◆非通知着信⑨
その事が切っ掛けで私は、妻も刺激がないから燃えないのだろうと自分なりに解釈して、思いきって私の願望である3Pプレーの話をしたのだった。
そしてその後の展開は先程、記した通りの流れで何度も拒否され、今日に至っている‥
男が話した内容と完全につじつまが合う‥
男とは一体、何処で知り合ったんだろう‥?
妻は専業主婦なのでそんなに出会いの場が有るとは思えないが‥?
妻が通っている陶芸教室のメンバーか‥?
それも考えにくい‥
男とは何時会っているんだ‥?
もう何回位寝たのか‥?
俺に対して妻は罪悪感はないのだろうか‥?
等々‥色々な思いが頭の中を駆け巡りだし、
このままではこの場で酔い潰れてしまいそうな気持ちになってしまった私は、
勘定を済ませ店を出た。
仕方なく家路に着く事にしたのだが、
このままでは妻の顔をまともに見ることに自信が持てない‥
とりあえず妻に電話を掛けてみる事にした。
《ーーーーーーー》
携帯に掛けてみたが出ない‥
自宅に掛け直す‥
《ーーはい、青山でございます‥!》
何時もと変わらぬ、品のある妻の声が聴こえてくる‥
「あ~もしもし‥‥ママ‥俺だけど‥」
「あら、パパ‥!
どうしたの‥?」
何時もと少しも変わらぬ妻の明るい声‥
「あ、ああ‥
携帯に電話したが出なかったのでこっちに掛けた‥!」
「あら、そうなの、ごめんなさい‥!
お夕御飯の支度してたから‥
‥‥‥‥‥ どうしたの‥?
‥‥‥‥‥ 今日も残業‥?
‥‥‥‥‥ 遅くなるの‥?」
「いや、今日はもう終わった‥!
今駅に着いたとこなんだ‥!」
「あら、そう‥?
週末なのに珍しく早く終われたのね‥」
「あ、あ-‥!
思った以上に仕事が捗ったから‥!
‥‥‥‥‥ え~っと‥
何か買って帰る物とか有るかな‥?」
私は‥馬鹿みたいに妻に気を使い、
自らお使いを買って出てしまっていた。
浮気されているのは私の方だと言うのに‥
「あら、珍しい‥!良いの‥?
‥‥‥‥‥ じゃあ頼んじゃおうかしら‥
‥‥‥‥‥ えっと‥
じゃあねぇ駅の中に有る、
あのケーキ屋さんのイチゴのムースとモンブランケーキ頼んでもいいかしら‥?」
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