◆綾子の性癖⑦
射精後の‥
気だるく微睡む空気の中で‥
仰向けの私の裸体に
しな垂れる様に乳房を擦り寄せたままの綾子が、
話しを続けながら私に問い掛けてくる。
室内に掛けられた柱時計の針は、
既に‥‥16:00を回っていた。
「‥ねぇ‥ジロー兄 ‥‥」
「‥んッ‥何‥?」
綾子の人差し指は、相変わらず私の乳頭の周辺を絵でも描くかの様に指でなぞりながら遊んでいる。
「さっき‥中でぃく時ね、‥
‥‥‥‥‥ もし妊娠したらどうしよう‥とか思った‥?」
「‥んッ?‥‥
‥‥あぁ、‥!
そりゃあ男だもん‥少しは思ったさ!」
「‥どうして‥?
大丈夫よって‥私が言ったのに‥?」
私の顎の下にある綾子の顔が私を見上げながら問い掛けてくる。
「そりゃあ-そうだけど‥、
俺は、大丈夫の意味が、‥
てっきり‥
今日は安全日なんだろう‥って思ったから‥
‥‥‥‥‥ 安全日って言っても、絶対に安心出来る訳じゃないだろう‥ ‥‥‥‥ それに‥まさか綾がペッサリーをハメてるなんて、思ってもみなかったし‥」
「‥‥そう‥?
‥‥‥‥‥ ‥驚いた‥?
私がペッサリーを着けてるって知って‥‥?」
「ぁぁ、驚いた‥! ‥‥‥‥‥ でも‥嬉しかったよ綾の気持ち‥!
‥‥‥‥‥ 俺の為にそこまでしてくれるんだと判ったから‥!」
私は左手の指を綾子の髪に絡ませ、
優しく撫でながら綾子の問いに答えた。
「‥‥本当に‥?
‥‥‥‥‥ 私の気持ち‥
重荷じゃない‥?」
「重荷になんかならないさ‥!
俺に対する綾の気持ち‥
凄く嬉しいから‥! ‥‥‥‥‥ 綾の事が凄く好きだから‥‥!」
「‥ジロー兄‥!」
瞳を潤ませた綾子が熱い吐息を吐きながら唇を重ねてくる。
スローなボサノバのリズムに乗せて唄う女性ボーカルの甘いメロディーが室内に流れ、
私達にムーディーな時間を与えてくれる‥
甘い香りの綾子の唇‥
彼女の舌は、
まるで私の全てを求めるかの様に、
口の中でくねくねと動き回り、
私の舌を激しく吸いながら、
次から次へと溢れ出る唾液を、
〃んぐ、んぐ〃‥と喉を鳴らしながら夢中で呑み込んでいく‥
※元投稿はこちら >>