◆綾子の裸体④
部屋数は60程有るホテルなのに、
その殆どの部屋のランプは消えていた。
綾子は私の背中越しに隠れている。
私は金額が最も高い最上階の部屋を選びボタンを押して、
エレベーターが開くと綾子の手を引きながら急いでエレベーターに乗り込んだ。
エレベーターが最上階に着く間も時間を惜しむかの様に、
私達は熱い接吻を交わす。
エレベーターが開き、点滅する案内板に導かれ部屋の前まで来ると、ドアノブを引いて室内に入る。
ドアを閉め、
〃フゥー〃と大きなため息をつき、お互いが顔を見つめ合う。
私達はやっと二人っきりになれた安堵感からか、
顔を見つめ合ったままで何故かクスクスと声を出して笑い出したのだった。
アジアンテイストの30畳程の広さの室内はバリ風の装飾が施され、
クイーンサイズのベッドが部屋の中央に設置され、
藤のソファーの応接セットに百インチのプロジェクターが装備されている‥
バスルームは全面ガラス張りで四人は裕に入れそうなバスタブにはジェトバスが備え付けられ、
大きなエアーマットまで用意されている‥。
「わぁー、広いー‥、凄く豪華ねぇ~」
綾子は室内のあちらこちらを物珍しそうに覗き込んでいる。
私はその隙にポケットから、
媚薬(縮淫膏)を取り出し、
ベッドの宮台とマットレスの隙間に隠した。
バスルームから戻って来た綾子が、
ベッドの傍で佇んで見ている私の元へゆっくりと歩み寄って来る‥
躰を寄り添わせ、
甘える様に私の胸に顔を埋める綾子‥
「 ‥‥‥‥‥ やっと二人っきりになれたね‥!」
「 ‥うんッ‥!」
私は綾子の腰に両手を回し、
躰を引き寄せ彼女を強く抱きしめた。
綾子もそれに応える様に両手を私の背中に回すと躰を預けてきた。
高揚した綾子の躰から放たれる官能的な甘い香り‥
この躰は‥‥
この瞬間から俺だけの物になる‥
言い様のない歓喜と興奮に包まれ心臓の鼓動が急激に高鳴る。
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