◆約束の日④
私達は先日、
新宿で二人っきりで会って以降、メールの交換を始める様になっていたのです‥
とは言え‥
昼間はお互いに仕事をしているし、
妻に怪しまれるとまずいと思い、
夜はメールを一切しない様にしていたので、
日に数回のメール交換しかしていないのが実情です。
程なくして綾子からの着信が来た。
急いで電話に出る‥
「おはよう綾ちゃん‥!
どうした‥ッ?
何かあったの‥?」
「おはようジロー兄‥!
んーん‥どうもしてないよ‥!
ジロー兄‥何してるのかなぁ‥って気になってメールしてみたの‥!」
「そうかあ‥
俺はもう、とっくに支度を済ませて今、テレビを観てたとこだった‥!」
「な~んだ‥ジロー兄も私と同じだったんだ‥!
私も早くから出掛ける準備済ませて時間をもて余していたの‥!
じゃあさぁ‥お互い直ぐに出れるみたいだし時間早めちゃおうか‥?」
「ああ、良いよ、そうしよう‥!
俺も今、そんな風に考えていたとこだったんだ‥ッ!
‥‥‥‥‥‥‥ じゃあ今から急いで出掛ける準備するから‥!」
「うん、分かった‥それじゃあ私、先に行って待ってるね‥!
紀伊国屋書店で良いんだよね‥?」
「うん、‥アルタの二階ね‥!
今からだと、多分‥、12:30分迄には行けると思うから‥!」
「うん、分かった!それじゃあ後でね‥バイバイ‥!」
綾子からの電話を切った後、私は急いで家の戸締まりを確認すると、ジャケットを羽織り、自宅を出て、
赤坂見附駅に向かい新宿行きの電車に飛び乗った。
ジャケットのポケットの中にはバイアグラと、二種類の媚薬‥《花痴・縮淫膏》を忍ばせていた事は言うには及びません。
新宿駅には、予定通り12:30に着き、
改札を抜けて人混みの中、
東口の階段を駆け上がり、
目の前のアルタ二階の紀伊国屋書店に急いで向かった。
店内に入り、多くの人で混み合っている店内で、綾子の姿を探しながら辺りをキョロキョロと見回す‥
私の姿に気付いた綾子が、小さく手を振りながら小走りで駆け寄ってきた。
ビビットピンクのユニットに、
柄物のシフォンスカートで着飾り、
アダルトな雰囲気を醸し出している綾子を、周りの男逹が振り返って見つめている。
私は男として優越感に浸れる瞬間を味わっていた。
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