◆約束の日②
「ああ、構わないよ‥
そう言えば‥
ママの陶芸教室って…
見学希望者はそこの生徒の紹介が有れば誰でも見学出来るって言ってたよね…?」
「ぇ‥え~そうね‥前もって申請すれば見学出来ると思うわよ‥!」
「そうかあ‥‥
それなら明日‥
俺も一緒に陶芸教室‥行ってみようかなぁ‥
明日俺、別に予定も無いし‥
それに前から一度、ママが轆轤を回してる姿も見てみたいと思っていたし‥! ‥‥‥‥‥‥‥ 一緒に行っても良いかな‥?」
「えッ‥!!
‥‥‥‥‥‥‥ ぇ、えー‥っと‥
あっ‥ご免なさい‥明日はパパ無理よ‥!
明日は窯だしで全員が鎌倉の窯所に行く日なの‥!」
かなり動揺していた‥
言葉に詰まりながらも、
必死で言い切る様な口調で言い放った言葉が余りにも不自然だった。
人は咄嗟に嘘をつく時、自分でも気付かない内に必ずどこかに不自然差を現してしまう‥
「そうかあ‥
それなら仕方ないなぁ‥!」
「ごめんなさいね‥残念だわ‥パパがせっかく陶芸に興味を持ってくれてるのに‥!」
「ああ、良いさ‥!また次の機会も有るし、ママが教室を辞めない限り何時でも見学出来るんだから‥!」
「そうね‥!
近い内必ず一緒に行きましょう‥ね!」
そう呟いた妻の表情には、先程の動揺した表情とは違う安堵感が漂っていた。
陶芸には殆ど興味の無い私なのだが‥
妻は本気にしてしまったようだ。
寝不足の気だるい身体を起こしリビングに降りると、
眩しい朝の光が室内に射し込み、
全開に開かれたリビングサッシの窓の外から、
心地好い初秋の朝風が室内へと流れ込んでいる。
その窓の向こうには洗濯物を干している妻の姿があった。
黒のスパッツを履いてこちらに背を向けたままの妻の後ろ姿が妙に眩しく映って見える‥
洗濯物を篭から取り出すのに、
前屈みになる度に、ヒップの谷間にくっきりと浮かび上がるスパッツの中のバギナの形が実に淫らしい‥
私は窓際に歩み寄ると妻に声を掛けた。
「おはよう‥!」
私の声に一瞬ビクッと驚いた様子を見せた妻が、
洗濯物を両手で広げたままの格好で振り返った。
「ああ‥びっくりした‥!!
‥‥‥‥‥‥‥ おはようパパ‥!
‥‥‥‥‥‥‥ 朝御飯にする‥?」
振り向いた妻の顔には既に綺麗に化粧が施されていた
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