◆綾子の告白②
「そう‥?‥
私の思い過ごしかなぁ‥?
別にそれだったら良いんだけど‥?」
「あぁ‥ママの思い過ごしだって‥!」
「そう‥?
別に何にも無かったんだ‥
‥‥‥‥‥‥‥ そうね‥判りました‥!
ごめんね、変な事聞いちゃって‥!
少し気になっただけだから‥!」
「あぁ、別に良いよ‥!
余り気にし過ぎるなよ‥!
それじゃあ‥!」
「はい、じゃあお仕事頑張ってね‥」
私は電話を切った後妻に知れてなかった事にホッと胸を撫で下ろした。
しかし‥妻がこんなに感の鋭い女だったとは‥
驚きです‥!
‥‥‥‥‥‥‥
17:00過ぎに会社を出た私は、18:00五分前に新宿駅に着いた。
待ち合わせした伊勢丹正面入り口へと急いで向かう。
近く迄行くと、
入り口で待っている綾子の姿が目に留まった。
胸元に大胆なカットが施され、淡いピンク色の花柄模様のワンピースに肩まで伸びた茶色の髪が風になびいて、
綾子は大人の女の色気を漂わせていた‥
俗に言う〃良い女〃とはこの事を言うのだろう。
連れて歩くには自慢の女だと思う。
綾子も私に気付き、小さく手を振ってくれている。
急いで綾子の傍に駆け寄る。
「遅くなったね‥!‥‥待った‥‥?」
「んーん‥私も今着いたとこ‥!」
「そう‥食事は?」
「ん、まだ‥!」
「じゃぁ何か食べようか‥?」
「うん‥!」
頷く綾子の表情が私には少しはにかんで いる様に見えた‥
「何処に行く‥?」
「ん~‥ジロー兄に任せる‥!」
「ん~‥何か食べたい物とかは‥?」
「ん~‥軽い物で良い‥!」
「ん、判った‥!
少し歩くけど良いかな‥?」
「うん‥!」
綾子は少しだけ笑むと小さく頷いた。
こんなしおらしい綾子を見るのは初めてだ。
いつもの元気な綾子とはまるで別人の様に見える。
それに‥
今日の綾子は、
昨日我が家を訪れた時とはまるで別人の様に綺麗だ‥
二人で連れ立って新宿の三丁目方面に歩いて向かった。
こうして綾子と二人だけで会うなんて初めての事だ。
歩く度に綾子の髪は風になびき、
そこから甘い香りが漂ってくる。
先日の綾子の喘ぎ声と唇の感触、豊かで柔らかい乳房の感触が甦ってしまう。
そんな綾子が、
唐突に話し掛けてきた。
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