◆禁断の領域⑤
「ジロー兄‥もうやめて‥!
ここでは嫌‥!
お姉ちゃんが居るから嫌なの‥!
‥‥‥‥‥‥ ジロー兄‥
こんな事‥もう止めましょう‥!
でないと‥‥私‥
‥‥‥‥‥‥ 本気でジロー兄の事好きになっちゃう‥‥!」
そう呟くと綾子は、私から逃れるように寝室に走り去り、
襖を閉めてしまったのだった。
私は暫くの間、その場から動く事が出来ずに立ち竦んでしまっていた。
暫く経って冷静を取り戻し始めた私は、
その時初めて自分が起こしてしまった行為に後悔の念を感じ始めてしまったのだった。
二階の寝室に戻り、静かにドアを開けて妻の様子を窺う‥
妻は寝息を起てながら熟睡していた。
私は、妻を起こさぬ様に静かにベッドに戻ると、
そのまま眠りに着いた。
翌朝私は、8:00過ぎに妻の接吻で眼を覚ました。
瞼を開いたそこには私を見つめ、優しく微笑む妻の顔があった。
「パパ、起きて‥!朝食にしましょう‥皆、待ってるわよ」
「あ‥ああ‥‥!
判った‥直ぐ行く‥‥!」
「早く来てね‥!」
妻は再度、私に接吻をして、一階に降りて行った。
寝惚けた意識の中に昨夜起きた綾子との出来事が蘇ってくる。
綾子の唇の感触‥が思い出された。
しかし‥どんな顔をして綾子の顔を見れば良いのだろう‥?
私は直接リビングには行かず、
一度洗面所に向かい洗顔を済ませた。
気持ちを落ち着かせてからリビングのドアを開け、
皆に声を掛けながらリビングへ入って行行く。
「お早う‥!!」
私の挨拶に、
皆も挨拶を返してきた。
綾子は私の顔をチラリと見て、挨拶を返しながら微笑んだが直ぐに視線を外した。
何とかその場は普通を予想いながら皆と一緒に朝食を済ませた。
その日は‥
皆で豊島園に行き、夕方まで楽しく遊んだ。
昼間‥
上田君から携帯に着信が入り、
仕事が忙しく時間の都合が付かなくなった為、
明日予定していた妻との隠し撮りは中止し、
次の予定を土曜日に変更したという連絡が有った。
勿論、妻にも連絡は入れたと言っていた。
その夜の妻は、
上田君とのデートが突然中止になり、
土曜日まで上田君に逢えなくなってしまったからか‥
妻から私を求めてきて、
昨夜以上に激しいセックスをしたのだった。
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