◆禁断の領域③
「ぁッ‥ぁッ‥ぁッ
‥あッ‥ぁぁ-‥」
トイレの前まで来た時、その声は一段とはっきりとした喘ぎへと変化しだしていた。
下着の中のペニスは、先程射精を済ませたにも関わらず、
バイアグラの効能で硬く張ったままの状態が続いている。
「ぁぁ‥ぅ‥ぅ‥ぅ
‥ぁ‥ッ‥ぁ‥
イキ‥ッ‥そ‥ぅ‥
ぅ‥ぅ‥ッ‥ッ‥」
そろそろクライマックスが近づいているのか‥
逝きそうになっている。
顔を‥
綾子のイキ顔を‥
見てみたい‥!
この時の私は、完全に理性を失ってしまっていた。
「あ‥ぅ‥ぃ‥ぃ‥
い‥ちゃう‥ぅ‥ッ
ぃく、ぃく、ぃく‥
ぁ、ぁ、ぁ、ぁぁぁ
――ーー-‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥」
逝ったぁ~っ‥‥!
はぁはぁはぁはぁ、
と綾子の乱れる荒い吐息が聴こえてくる。
私はその場に立ち竦んだまま、必死で息を殺していた。
コロコロコロ‥と、ペーパーを巻き取る音が鳴り出す‥
そろそろトイレから出て来る‥
早くこの場から立ち去らないと見つかってしまう‥
トイレの水を流してる‥
早く‥
立ち去らないと‥
早く‥
衣服の擦れる音がする‥
早く!‥‥
早っ‥!
ガチャガチャ〃
‥次の瞬間‥!
「キャ‥ッ‥!!」
目の前の扉が勢いよく開き‥
綾子と目が合う‥
小さく叫んだ綾子がトイレの中へと後退りする。
「び‥‥びっくりした~‥!
ジ‥ジロー兄‥?
ど‥どうしたの‥?」
驚き‥目を丸くした綾子が小いさく呟いた。
顔がみるみるうちに赤面していく。
私にオナニーの現場を聴かれたと確信したみたいだ‥
私はその場に立ち竦んだままで何も答えられないでいた‥
「ジ‥ジロー兄‥? ‥‥‥‥‥‥
ねぇどうしたの‥? ‥‥‥‥‥‥ 」
綾子の表情が、
驚きから困惑の表情へと変化していく。
次の瞬間‥
私は自分でも気付かない内に、反射的に綾子に抱きついてしまっていた。
綾子が反射的に躰を竦める‥
私は、
彼女の躰を強引に引き寄せると、
片方の手を顎の下に当てがい、
唇を追うように顔を近づけていった。
「だ‥だめ‥!!」
綾子は小さく叫び‥
顔を左右に背けながら私の唇から逃れようとした‥
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