◆義妹・綾子⑧
「ぇえ‥もう大丈夫‥
頭痛薬飲んだからもう平気よ‥!
さあ、お夕飯の支度を始めましょう‥
パパ‥急いで支度するからもう少し待っててね‥!」
潤んだ瞳で微笑みながら語り掛けてくる妻の顔‥
その表情は‥余りにも妖艶過ぎる表情だった‥!
そして二人はキッチンへと消えて行った‥
私は、
ソファーに腰掛けたまま、娘達がやっているTVゲームをボーッと観ながら、
妻達が戻って来るまでの間、
今夜‥これからの事をどうするか‥を
思案するのだった。
妻と綾子は、
忙しそうにしながら色々な種類の牛肉や野菜が盛られた数枚の大皿、ワイングラス、ワインを冷したアイスペール、鉄板グリル‥etcを、
次々とキッチンから運び込んでは、
テーブルに手際よく並べている。
「パパ‥!
どうする‥?
最初は御ビールの方が良いかしら‥?」
「そうだな…
最初はビールで乾杯しようか…!
ママも呑むんだろう…?」
「えぇ‥頂くわ‥
ねぇパパ‥‥?
今夜‥‥介抱してくれる‥?」
妻は小声でそう呟くと、上目遣いに潤んだ瞳で〃クスッ〃と微笑んで私の顔を見つめてる‥
「判った‥!
久しぶりに‥な!」
私のその言葉を聞くと妻は、
嬉し恥ずかしそうな表情をして、
いそいそとキッチンへ戻って行った。
暫くして‥
今度は綾子がキッチンから戻って来た。
「ねぇ~ジロー兄‥お姉ちゃん‥、
さっきからずっと
ニタニタしてるんだけど‥?
どうしたの‥って聞いても黙って微笑むだけで教えてくれないのよ‥!
ねぇ‥何か良い事でも有ったの‥?」
「え‥ッ‥そうなの‥?
全然気づかなかったなぁ‥
多分、久しぶりの宴だからきっと嬉しいんだよ‥!」
「ふ~ん‥そう‥?何か‥怪しい‥?」
そう言うと綾子も再びキッチンへと戻って行った。
娘達はTVアニメの
RPGゲームに夢中になっている。
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