さらに囁きます。
『わざとまわりにバレるようにしましょうか?』
のちに丸さんから聞いた話では、これは賭けだったそうです…。しかし、その言葉に母はさらに身体を固くします。理解できなかったでしょう、当然ですね。普通の痴漢とは真逆なんですから…。
おそらく、あの雑誌の記事は色々な条件が重なって母には有効に働いたのでしょう、丸さんからすれば母のこの時の反応、そしてなにより「もし捕まっても真犯人は息子だから」この2つの事実はなにより心強かったのでしょう。
動きの止まった母の手をすり抜け、その手は一気にスカートの中に滑り込みます
『ヒッ…!』
母の喉から奇妙な悲鳴が発せられます。反射的に背筋が反り返り、足と股は侵入してくるものを拒もうと閉じ合わされていました。
自分の上げた悲鳴に驚き、そして周辺に悟られまいととっさに手で口を押さえていたそうです。
その瞬間を逃さず、男の手が素早くお尻を包みこんできます。慌てて母はその手を静止しようとスカートの上から押さえ込みます。しかしそれは母の意に反してさらに尻たぶを犠牲にする結果になり、布1枚を挟んで手を添えたまま動きを止めるしかありませんでした。男の手も動きません。
どれぐらいの間そうしていたのでしょうか?男の手が動いたかと思うとスカートの中から退いていきます。それ以上の行為もしてきません。
その日はそれで終わりにしたそうです。
それから1ヶ月近く、母が痴漢行為を受ける事はありませんでした。
丸さんもその間、母を観察する事もしなかったそうです。
急展開で辱しめられた母のショックを和らげるのが1つ、もう1つはある季節を待っていたんです。
そう、真夏になるのを…。
痴漢被害にあった母がストッキングを脱ぐかどうかはわかりません、もし脱がなかったとしても行為は再開するつもりでした。
そして7月下旬の平日の朝、その日は今年初の真夏日との予報。丸さんは久しぶりにあの時刻に駅の西口に立って人混みを凝視していました。その中に見慣れたスーツ姿の女性を見つけ、その下半身を確認して歓喜したそうです。
その日の母は紺のサマースーツでスカートはいつもより短め。なにより生足でした。暑さと痴漢がなりを潜めた安心感があったのでしょう…。
電車に乗り込む時も前に見せていた警戒感もなく、すんなりと後ろに張り付く事ができたそうです。
発車の合図とほぼ同時に母のお尻が餌食に。
薄手のスカート越しに伝わってくる肌の質感、はっきりと確認できるパンティライン。汗が噴き出すほどの興奮だったと…。
一方、その瞬間の母は驚きと絶望に包まれたんでしょう。
「ビクビクッ!」
と身体全体を震わせ、反射的に後ろを振り返ろうとするものの、すぐに向き直ってうなだれたそうです。
顔を合わせる恥ずかしさは相当なものなんでしょう、それでも触らせまいと男の手を掴み、引き剥がそうと力を込めます。
1ヶ月前よりはるかに自分の下半身が無防備なのを認識しているからでしょう。
しかし悲しいかな女性、男の腕力にかなうはずもありません…しかも片手には鞄を持ち、周囲に悟られるわけにもいかないんです。
ましてや丸さんには強味があり、今日ある程度のところまではいこうと意気込んでいるんですから…。
数分後、母のスカートの中には手が入り込み、その肘のあたりを母の手が形ばかりといった感じで掴んでいます。スカートの中はというと股は力強く閉じられているものの、両方の尻たぶはパンティ越しに完全にもてあそばれてしまっています。
母は終始うなだれたままだったそうですが、おそらく目をつむり、眉間にシワを寄せ、歯を食いしばって屈辱に耐えていたんだろうと思います。
そんな母を尻目にスカートの中では手の動きがエスカレートしていきます。尻たぶから下へ。股の隙間を伺おうとしています。
母もその意図を察して必死で股を閉じあわせます。
しかし手の動きは狡猾で、母の努力の甲斐もなく、そのほとんどが太ももと股関の隙間に押し入ってしまい、そうなっては股を締めるほど、手の存在を感じる事になってしまいます。
躊躇した母の締め付けは男の手の動きを助ける結果となり、容易に手のひらを上に向けられてしまったんです。そこにはそう、女の恥辱の源『性器』が。
その箇所を指がとらえた瞬間、母は
『ああぁ…』
と、小さな声で艶かしく息をはいたそうです。
ただそれは感じた風ではなく、落胆や諦めの声だったように思えました。
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