その夜も美穂は俺の前で裸になり
そのままベッドの中へ
俺の横に来る…
どうしてもその日だけは美穂を抱くことができなかった
美穂はそっと俺の唇にキスして
そのまま眠ってしまった。…
翌日、何事もなかったように
美穂は朝早く起きて掃除していた。
俺はなかなか眠れなかったので起きたのは昼前だった
美穂は俺を起こすことなく家事をやっている、
大晦日の一日は何かと慌しいのに
美穂は一人で正月の用意をしていた。
俺が起きて来たのに気づくと
「起きたの?よく寝ていたから
起こしたらカワイソって思ったから」
美穂は洗濯物を干し終えると
俺にコーヒーを作ってくれた。
「はい!後で買い物に行こうネ!」
俺の前にコーヒーを置きながら言った。
「奈良公園へ行こう!」
俺はとっさに思いつきのまま言った。
そういえば今夜奈良公園でミレニアムイベントの
大黒摩季のコンサートがあるはず…
美穂は驚きながらも
「それじゃ今から出かけないと間に合わないよ」
「じゃすぐに行こう!」唖然としている
美穂の手を取って俺は急かした。
美穂は笑いながら
「それじゃお正月の準備してすぐに出発ね」
俺は着替えてすぐに美穂と買い物に出かけ
正月の飾りつけや準備をして
すぐに奈良へと出発した。
俺は美穂には寒いから
普通のスカートでって言ったもののミニスカを
選んでくれた。
大渋滞の末なんとか奈良公園へついたものの…余りにも
人が多いのにはびっくりだった。
コンサートも始まり…
そしてカウントダウンが始まった、
もうすぐ年が明ける俺は美穂を抱きしめキスをした、
キスをしながら7月からの美穂との関係を思い出していた
美穂も強く俺を抱きしめている、
美穂の舌が俺の舌と絡み合った状態で
新年の花火が上がった…
夜空に大きく大輪の花を咲かせていた…
その花の下で俺は美穂を強く抱きしめていた。
花火は夜空に輝いてすぐに散ってしまうが
俺と美穂はいつまでも輝き続けたい…
たとえ小さな花でも
美穂…俺はお前を愛している…
そして奈良を後にして帰ると朝だった
マンションの部屋に戻りコートを脱いだ美穂は
白のセーターにグレイの
ミニの巻きスカート…
俺は美穂の前に座り込み
パンスト越しにパンティを脱がした。
美穂は自分でセーターを脱いでそのままベッドへ行った
ベッドに美穂を寝かして巻きスカートの紐を解き
スカートを開いた…
そして美穂の中へと入って行った…
仮眠程度しか取っていない俺だが…
激しく腰を動かしていた。
美穂も合わせて腰を動かしている…
新年早々の俺の精液は美穂の奥深くへと入って行った…
そしてそのまま
俺は寝てしまった…
どれくらい寝ていたのだろうか、
急に息苦しくなって目がさめた。目の前に美穂がいた、
どうやら俺の鼻をつまんでキスで起こしたらしい
「もうお昼よそろそろ起きる?」
美穂は笑いながら言った。
少し頭がボーっとしている
美穂は奈良からの帰りはよく寝ていたが
俺は、ずっと運転のため一睡もしていなかった。
帰るなり美穂とやったことも忘れたぐらいだ
昼からは初詣に行くことにした。
美穂は何を願ったのか…
正月中に美穂の実家に挨拶に行きたかったが、
なぜか美穂はかまわないと
言う…なんだか美穂の様子がおかしい気がしたが
俺も今は会うのはやめた
方がいいと思った。
社会人になって改めて美穂の両親に会うと…
正月も終わり新学期が始まった。
始業式の日の帰り俺は思いがけない子と会った…
「理沙…」
去年の夏から全然会っていなかった彼女だった…
理沙とは1年前から付き合っているが
去年の夏からは受験勉強にさしさわるので
会わないことにしていた
電話もたまにする程度だった。
「話があるの」
理沙は険しい表情だった。
「変なうわさ聞いたんだよ…人妻と不倫して
離婚させてその人と一緒に住んでるって…」
「誰がそんなこと…」
「○○さん…」
先輩が…俺は言葉に詰まった。
何でまた先輩がよけいなことを
「ねぇ…ホントなの?ウソでしょ?」
「理沙…ホントなんだ…」
「マジでぇウソでしょ…バッカじゃない!
何で人妻と不倫なんかするのよぉ」
理沙は興奮した様子だった。
「いろいろ聞いたわ…
レイプしたんだってその人をよくそんな女と
一緒に住めるわね…どういうつもり?ねぇ答えてよ!!」
「理沙!落ち着けよ 落ち着けったら…」
俺は理沙をなだめるのが精一杯だった。
俺は去年からのことを隠さずすべて理沙に話した。
「それで…それでその人を愛してしまったってわけ?
…もうぉ信じられない」
理沙はその場で泣き崩れて座り込んでしまった。
「信じていたのに…ずっと信じていたのに…
私だって会いたかったよ…でも約束したから…
受験が終わるまでって約束したじゃない…」
何を言ってもいいわけになる
理沙を裏切ったのは事実だ…
美穂とは最初からホンキじゃなかった…
でも今は美穂以外には何も見えなかった。
理沙は泣きながらその場から駆け出した…
先輩の言ってた言葉が頭の中を駆け巡っていた…
…一時の感情さ…
お前は美穂の身体が欲しかったんだろ…
いつか別れるんだ
…気がつくとマンションの階段を上っていた、
エレベーターを使わずに
去年の暮れと同じだった。
「おかえり~」
美穂は俺に抱きついてキスをしてくれる。
俺も美穂にお返しのキスをして部屋の中へ入った。
美穂は感のするどい女だ、
俺の顔色一つですべてを見抜かれる…
俺は美穂の手を取りソファへと連れて行った、
そして美穂を抱きしめてスカートの中に
手を入れて太腿を撫で唇に
長いキスをした、
美穂も応えて舌を入れて絡ませてくる…
「どうしたの?いきなりじゃない…」
美穂は俺の股間に手を当てて探りに来る。
「まだ元気になっていないよぉぉ」
美穂は明るく笑う
「それより今日遅かったね…
始業式って昼までじゃないの?」
「ちょっと寄り道したからね
久しぶりに同級生と会ったことだし」
「そう…ナンパでもして来たの?」
台所で夕食の用意をしながら
美穂は俺をからかうように言った
肩甲骨あたりまで伸びた髪…
最初は肩ぐらいだったが今は伸ばしている。
ミニスカートから伸びる細くて白い足…
外出時以外はパンストは付けない
時折かがむと白いパンティがチラっと見える、
全体にスリムなボディ…
身長は160以上あるので割と高い方…
Bカップの胸はスリムな身体からは
大きく見える。
ブラを外しても大きさは変わらない…
俺は後ろ姿の美穂を
見ながらつい色々想像している
「さっきね…理沙さんって方ら電話あったけど」
「えっ」
俺は一瞬…目の前が真っ暗になった気分だった。
まさか…理沙が…
「なっ何て…」
「別に…まだ帰っていないって言ったら
そのまま切っちゃったけど…」
俺は何も言えなかった、
変に言えば言い訳がましくなってしまうからだ、
美穂も何も言わず淡々と夕食の用意をしている。
なんだか重苦しい気分だった。
食事中の会話もいつもより減っていた、
美穂は怒っているのか…
食後…
いつものように一緒に風呂に入っても
何も言わず身体を洗ってくれる
浴槽の中で美穂の後ろから胸を揉みながら
首筋に愛撫し唇にキスをしても
ただ舌を絡ませてくれるだけだった。…
湯上りの後、美穂はソファに座って煙草に火をつけて
遠くを見つめるような目で窓の外を見つめていた。
「美穂…」俺は今日のことを話そうと思った。
その言葉を消すように
「見て…雪よ…外は寒いようね」
美穂は立ち上がり外の景色を見ながら…
「前に私言ったこと…
絶対に捨てないでねって言ったこと…取り消すわ…」
「急に何を言うんだ…
俺は美穂を絶対に離さないって言っただろ!」
「ありがとう…その言葉だけでうれしいわ…」
「理沙は何て言って来たんだ…教えてくれよ!
確かに理沙とは付き合ってきたけど
俺は…美穂のことが…」
「彼女ねぇ…“バカじゃない?
何で自分を犯した男と一緒に住んでいるの!
“って言ってた…確かに私ってバカかもね…」
美穂は外を見つめたまましゃべり続けた
「自分を犯した人を愛するなんて
普通じゃ考えられないよね…
でもね…
あんたに私の気持ちなんかわかるはずないよ!
って言いたかった…何
度も何度も死にたかった私の気持ちなんか
わかりっこないって…
言いたかったよ、でも言えなかった…
私にそんなこと彼女に言えるはずないじゃん!
だって…だって彼女の
彼を奪ったんだから…」
美穂はそう言ってそのまま泣き崩れた…
「それは違う!俺が…俺が美穂を奪ったんだ!
美穂が悪いんじゃない!俺が…俺が悪いんだ…」
涙が止まらなかった…
すべては俺が美穂の人生を狂わせていたんだ…
自分の考えの甘さに…
自分の余りにも愚かさに腹が立っていた。
美穂を幸せにしてやりたい…
などとうぬぼれていた自分の甘さに…
理沙とのことはきっぱりと
ケジメをつけるつもりでいた。
その矢先だった
「男でしょ…泣かないでよ…そ
んなあなたは嫌いよ!」
美穂は俺の手を取り笑顔で言った…
そして俺に抱きより
「もう少しでいいもう少しだけ夢を見させて…」
美穂は小さな声で言った…
俺は美穂を強く抱きしめ
「絶対に離さない…離すもんか!!」
美穂の流れる涙が俺の胸を濡らしていた。
美穂を抱きしめたまま
どれくらいの時間が経ったのだろうか…
俺の頭の中は走馬灯のように、
いろんなことが駆け巡った…
先輩に呼ばれて美穂と会った
公園のベンチ…
俺は欲望のまま美穂を膝上に乗せて弄んでいる…
そしてその後のホテルのベッドの上…
そして先輩の部屋…美穂を犯した俺の部屋…
北海道でのこと…京都で結ばれたこと…
美穂の離婚…そして
美穂との同棲生活の始まり…
まだ半年少ししか経っていないのに…
その日美穂を俺のできる精一杯の愛情で抱いた…
強く…激しく…
美穂の身体全体が炎のように燃えていた…
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