集合場所に着くとクラスメートの吉田と坂口はすでに到着していた。
吉田も坂口はそれほど三人とは仲良くないのだが、徹の誘いとあっては断るわけにはいかず呼び出されたのだ。
『おぅ!お前らもう来てたのか?ワリィな。』
悪びれず徹が声をかける。
二人は徹が恐いのか緊張した面持ちで
『いや…おれらも今、きたとこだから。』
と答えた。
『じゃあ行くか!さて何を唄うかな。あっ。ヤベェ、携帯がねぇ…宏樹の家に忘れてきたかも。急いで取ってくるわ』
徹が小芝居をする。
『えっ?じゃあ俺もいこーか』
宏樹が言うと
『大丈夫だって!ガキじゃねんだぞ!みんなで先に楽しくやっててくれや』
そう言い残して徹は去っていった。
『やっぱあいつ恐いなぁ。危ない噂もあるし…信幸くんたちは仲いいけど俺らはあんまり知らないし』
吉田が不安を口にする。
『そんなん心配いらないよ。意外にイイヤツだって!なっ宏樹。』
信幸が徹をかばう。
『見た目は恐そうだけどイイヤツだよ』
宏樹も同調し四人はカラオケへと向かった。
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