学校に行く支度をしていたが学校なんてどうでもいい。ありったけのお金を財布に入れてから通学カバンに色落ちした紺のデニムパンツと去年買った茶色のジャンパーを押し込んで制服のまま家を出る。
駅のトイレで制服から私服に着替える。
((なんだこの地味で15歳らしからぬ格好は・・・))なんて思ったが、仕方がない。
電車に飛び乗り空港を目指す。途中で特急に乗り換え成田まで・・・。
長い、もっと早く!早く!!
空港に着いたのはいいけど、初めてでどこに行けばいいか判らない。しかも海外ってどこに行くのか聞いてなかった。お昼くらいの飛行機って何時?
空港内をウロウロする私。搭乗受付って美穂がいる所はどこ?
焦った私はドラマみたいに・・・
「たーかーだぁー みほぉーーーッ!!!」
「高田ぁ 美穂ぉーッ!!どこぉーッ!!」と何度か叫んだ。
恥ずかしさなんてなかったというか、周りが全く見えていなかったと思う。
空港の職員が飛んできて、
「お客様、誰か人をお探しですか?」と聞いてくれた。
泣きそうになりながら訳を話すと一緒に探すという。アナウンスをしようとしていた時、なんとなく美穂が近くにいる様な気がして
「高田美穂ぉーッ!」ともう一度大きな声を出す。
職員はビックリしていたけど、一人の女性が私の方を向いた。
美穂「・・・っ! えっ・・ なんで?」
美樹「美穂ぉーッ!!」
周りから見ると本当にドラマのワンシーンみたいだったと思う。私は泣きながら美穂に突進。ビックリして動かない美穂。
美穂にギューーーっと抱きついたままめちゃくちゃ泣いた。
美穂「ごめんね、本当ごめん」
美樹「・・・ ずっと美穂は、、謝ってばっかじゃん、、うぅー。。」
美穂「ごっ、ごめんね。。」
美樹「ほらぁ、、、んぅー」
美穂が優しく私の頭を撫でて何も言わず、私も何も言えず、少しの間抱き合っていた。
美穂のご両親が「お友達ですか、お見送りありがとうね」と私の肩を優しく叩く。少し時間があるからどこかで話そうという事になり、空港内で紅茶を頂いた。
行き先はサンフランシスコ、いつまでかは判らないが最低でも2年だという。そこからは貴重な時間だったのにボーッとしてしまってよく覚えていない。飛行機に乗る前に美穂と写真を撮った。美穂が変顔をするから二人とも笑っている写真が撮れた。美穂のご両親が搭乗ゲートの方を見た瞬間、私に抱きついて軽いキスをしてくれた。本当に恋人が別れるみたいに。。
美穂「元気でね、私は向こうでちゃんとやるから美樹も頑張ってね」
美樹「うん、、美穂、だっ 大好き」
美穂「私も坂下美樹が誰よりも大好きだよ」
そういって最後もう一度ギューーー・・・っとしてから別れた。
当然だけど今の私が置かれている状況は話さなかった。
美穂が乗った飛行機が飛んで行く。見えるはずないのに、聞こえるはずないのに、大きく手を振って 「元気でねーッ!ずーっと大好きぃーーーッ!!」と大声を出す。
飛行機が行ってしまって少しすると恥ずかしさが・・・、そそくさと空港を後にする私。
来て良かった、なんかスッキリした。涙は止まらないけど明日から頑張る。
家に帰ると親はまだ仕事から帰っていなかった。私は美穂とのツーショットをパソコンに転送してプリントアウトする。それを見て少しにやける。美穂の変顔がかわいい。変顔じゃない方もかわいい。
憧れの女性、大好きな女性。その写真を大切に机の引き出しにしまう。
しかしそのすぐ後に現実に引き戻される。
携帯のメールを見ると、
<<土曜日は8時30分じゃなくて8時に変更。00駅に宜しく>>
見なきゃよかった。スッポかしたらどうなるんだろう??私は返信せず携帯を部屋のベッドに放り投げた。
次の日から散々だった試験範囲の復習をするなど、私は何かが吹っ切れた様に勉強に打ち込んだ。
そして土曜日。私は携帯の電源を切り赤田との約束を無視して家にいた。
夜になって携帯をチェックすると、
<<体調悪いの?>>
<<今日はダメそうかな?>>
<<連絡待ってるよ>>
などあまり怒っていない感じのメールが何通か入っていた。
そして冬休みに入る前日、終業式が終わり、帰宅しようと学校から駅へ歩いていた私。
いつものコンビニの手前で一台のワゴン車が私の身体スレスレを通り、少し先で止まった。咄嗟にヤバいと私の頭の中に警告音が鳴る。
後ろのドアが開いて二人の男が降りてきた。
男「坂下美樹ちゃん!久しぶり。先週の土曜日は調子悪かったのかな?」
男2「とりあえずさぁ、乗ってよ」
美樹「いや、帰らないとなんで、失礼します」
私は美穂と約束したんだ。美穂は向こうでちゃんとやるって言ってた。私も明日から頑張ると決めて勉強を頑張り始めた。ここで再び性処理人形へ戻る訳には行かない。
男「じゃあ家まで送るからさぁ」
男2「そうそう、電車より早く着くよ」
家まで送るなんて嘘に決まってるし、家を知られたくないし。
私は男達に背中を向けて走った。男が追いかけてくる。
男「高田美穂の映像、ばら撒き決定だァー!!」
美樹「・・・ 」
私は走るのをやめてしまった。
男「いや、走るの早いね、さすが元陸上部(笑」
男2「高田美穂ちゃん、どっかに引っ越したっぽいんだけど知ってる?まぁどこだろうと関係ないけどさ、美樹の態度次第で皆の人生が終わるって事忘れんなよ!判ってるなら車に乗れ!」
男「ごめんな、こいつ怖いよな、でもさぁ美樹ちゃんが素直になればこいつはスイーツ奢ってくれるいい奴だぜ(笑」
男2「なんでもいいから車に乗れ」
美樹「・・・っ」
こうして私はワゴン車に乗せられた。後部座席に座るとドアが閉められ車が動き出した。
左側と後ろに先程の男。他には運転手しか乗っていない。
左の男に制服を脱ぐ様に言われて素直に応じる。
白いTシャツ。その下に薄ピンクのブラジャーとパンツ。黒のソックスという格好になった私。
ワゴン車は少し走った所で止まった。資材置き場。材木が置かれている倉庫。
美穂がめちゃくちゃにやられて流産した所だ。
((美穂ごめんね。約束守れそうにない。また性処理人形にさせられちゃう))
続く。
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