梅はやはり生まれ持った被虐の歓びを知るおなごだった。ただそれはどんな男からでも痛くされたり惨めにされれば歓ぶと言う物では無かった。好きな男から!それが大切なのだ。これまでも梅は多くの男や子供から孤児とバカにされ虐められた。その中には幼い裂け目に対する加虐もあったが梅は嫌悪感しか持たなかった。痛くされたい!この男からなら責め殺されても良い!と感じたのは権兵衛が初めてだった。これが男女の恋なのかはまだ分からない。そもそも権兵衛にしてもおなごとの性的な経験も知識も乏しかった。おなごへのいやらしい加虐に憧れてはいるが本音は梅に対して同情心を持つ優しい男に過ぎなかった。
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