お光の方は己が息子の舌ではしたなくも逝ってしまった。それを恥ずかしいは思ったが、しかしこれは息子が男として女を可愛がる力が十分にあると言う事を我が身で確かめたのだと思うと嬉しくもあった。
「母上のおなごの汁を飲んであげたのじゃな。なんとも孝行な男の子よのう。」
虎御前も感動気味に声をかけ、それから梁から吊られたお光の方を下ろし縄を解いてやった。
長時間苦しい姿勢で縛られ、息子の指や舌で弄られたためお光の方は直ぐには動けず床に崩れおちた。
それを背中から助け起こす忠太丸。お光の方は背中に息子のしなやかで温かい肌を感じた。
「さても美しい母息子の姿かな。これまでわらはも滅多に見たことの無い親子愛じゃ。しかし忠太丸殿、これからいよいよ一番の苦痛を味わうのじゃ。」
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