…………女をその気にさせる術は一つではなく、ここにも暗躍する別動部隊がいる……。
ホニャララ団地自治会が独自に進める健康診断が、評判を呼んでいた。
何かと理由をつけて参加してこなかった主婦も、会を重ねるごとに増えてきた。
移動診断車というのも理由のひとつだが、とにかく丁寧だとの噂は主婦の懸念を払拭する材料としては最適だったのだ。
年齢や家族構成、不摂生による肥満など当たり外れはあれど、10人にひとりは上玉が現れる。
朝加紗友里……42歳、娘がひとりいる専業主婦。
診察衣に着替え、不安そうな顔でやって来た…。
偽医師 えっと……朝加紗友里さん、ですね…?
それでは診察台に乗っていただけますか?
一瞬だけ躊躇を見せて、診察台に乗る紗友里。
経産婦なだけに経験はあるので、度胸を出せば早い。
偽医師は恭しく、しかし丁寧に目隠しカーテンを閉める。
偽医師 ええとっ、子宮癌検診は、初めてですか?
紗友里 ずいぶん以前にあるんですけど、どうしても億劫で……でも知人が病気になって、そろそろしておかなきゃって思いまして……
偽医師 安心に勝るものはないですからね……
あっ……下着を下ろしますね……
紗友里 やだっ……緊張しちゃって……脱ぐの忘れてました……
本当かどうかは知らない……羞恥心でぎりぎりまで履いたままにする女もいるのだ。
幾つになっても恥ずかしいものは恥ずかしい。
それが相手が医師といえど見知らぬ男性に見せなければならず、それが予想外に若くイケメンなら尚更である……。
紗友里は腰を浮かせてショーツを引き抜く医師に協力して、密かな溜息で羞恥心をなだめる。
もう旦那意外に見せることのない性器はビラビラがややはみ出て、黒ずみはじめている。
今日の日のために手入れをしたのか努力の痕跡が見られ、左右で剃り跡の不完全なところが奥ゆかしい……。
偽医師 こういった検診は、今までにどれくらいされてますか?
紗友里 あっ…今日で2回目なんです……
偽医師 そうなんですね……リラックスしてください……ちょっと消毒しますから、冷たいかもしれません……は〜い、ごめんなさいねぇ………
そういうと偽医師は脱脂綿に染み込ませた透明のローションを、優しく優しく塗りたくる。
ヒヤッとする感覚に肛門を収縮させる紗友里。
膣口周辺から尿道口、さらにはその周辺を塗りたくりビラビラの裏側を丹念に上下する。
徐々に上へと移動し、陰核包皮に辿り着く。
医師 ちょっとくすぐったいかもしれません……リラックスですよ………
言いながら包皮の上から…ぬ〜り、ぬ〜り、と中の子を揺さぶる。
目隠しカーテンのこちら側で紗友里は落ち着きなく組み合わせた指を動かし、目を泳がせる。
上下、上下……斜め、斜め……横、横……ま〜るく円を描く……。
こころなしか、ふっくらして来たかもしれない……。
紗友里は組み合わせていた指を解き、診察衣を握りしめて唇を噛む……。
言おうか言いまいかを悩み、眉間にシワが寄る。
くすぐったさはとっくに過ぎ去り、妙な感覚になってきた……。
丁寧とは聞いていたが、ここをそんなにもするだろうか………と。
本音は気持ちいいと、そう感じはじめていた。
でもそれは紗友里が望んだ結果ではない。
なのに………。
偽医師 隅々まで綺麗にしていきますよ〜……
そう言うと包皮を捲りあげ、そこを冷たい感触が触れてきた……。
あっ……と思ったときはもう遅く、ヌルヌル感に撫でられて体が反応してしまった。
必死に耐える……耐えるけど………。
紗友里 先生?……こんなに丁寧にするものなんですか?……
偽医師 数年前までと違って、今は雑菌を完全に取り除くまで綺麗にするように決められています……前はこんなにされなかったでしょう?…
紗友里 えっ…ええ……確か以前はもっと簡素だったような………
偽医師 ごためんなさいね、久しぶりに検診される方は皆さん、びっくりされるんです……
今まで軽視されてきたわけでもないんでしょうけど、殺菌は完全にするようになりましたから……
紗友里 そう……なんですね……知…らなかったです……
声だけは平静さを装うが、紗友里の表情は対照的に変化する……。
偽医師 くすぐったいですよね……重なり合うような構造をした場所なだけに、時間をかけなくてはいけなくて………痛くないですか?…
紗友里 はっ……はい……痛くはないんですけど……あの………ちょっと………
偽医師 痛くないのでしたらもう少しですから……リラックスしましょう……
紗友里 はっ………はぁ~………んっ……
絶望的な気持ちになり、のっけから耐えなくてはならないなんて………。
すっかり包皮から顔を覗かせたクリトリスを、白い脱脂綿が可愛がる……。
包皮が被さる根元を擦りつつカリ首が刺激を受け、周辺を塗りたくりクリトリス本体がまた撫でられる………。
紗友里 はぁ~…………はあっ…………はぁ~……
近頃ついぞご無沙汰だった体が、準備をはじめだす……。
旦那がおそろそかにしていた紗友里の下の口からは、透明な粘液が漏れ出した……。
偽医師 は〜い、結構ですよ………じゃあ中を診ていきますよ〜………
ステンレス製のクスコの冷たさにたじろぎ、広げられて視診される。
偽医師 うん、見た感じは問題ないようですね……
以前の検診の際は、どうでしたか?
紗友里 中を擦られる感じで、ちょっと出血して……あれ、嫌なんですけど……
偽医師 そう言うケースがあるのは否めないんですけど、なるべくそうならないようにしようとは思うんですが………
言い淀み、偽医師はひとつの提案をする。
偽医師 もしどうしてもお嫌でしたら、少しお時間を要しても構わないのでしたら別の方法もありますが、どうなさいますか?……
紗友里 それはいいんですけど、出血とか痛みはないんですか?……
偽医師 それはありません、ですから少し時間はかかりますけどね……
ある器具を挿入して……こんな表現はなんですが、ペニスと同等のものだと想像いただければ分かりやすいと思います……
シリコン製なので痛みはないかと思います……
紗友里 シリコン製?……
偽医師 ゴムよりも柔らかくて、しなやかだけど張りがある感じです……
少し温めてから挿入しますから、冷たさも大丈夫かと思いますよ……
紗友里 はぁ……それなら……
分かったような、いまいち分からないような。
恐怖心だけは、解消したが………。
偽医師 従来の検査は子宮頸部をこすって表面の細胞を採取する、こういことなんですね……
今からする検査は基本的に細胞採取ということでは、同じです……
ただ出血を伴う可能性がない代わりに、挿入時間を長くする必要があります……
方法としては子宮頸部に先端を繰り返し接触させて、優しく何度もピストンさせるというものなんです……
なんだかそれでは、行為に似ている……。
紗友里はある懸念を抱いた。
紗友里 お話は理解出来ました……
あの………なんと言うか………
偽医師 おっしゃりたいことがあるのは、ごもっともです………デリケートな場所ですから……
なるべくスマートにするつもりです……
どうなさいますか?……
紗友里は自分のわがままでこの医師を困らせるのが申し訳なくて、そうかといって痛いのも出血も嫌だった。
提案させた挙げ句ここまで説明させて、やっぱりやりませんではさすがに気が引ける……。
紗友里 じゃ……お願いします……
そう……言うしかなかった……。
一方で偽医師は容易いものだと、ひとり密かにほくそ笑む……。
偽医師 それでは、用意しますから……
わずか数分の間だったのだろうが待つ間、紗友里は妙な気分にならないようにとだけ、密かに願ってやまなかった……。
白衣らしき布ズレする音が近づいてきた。
偽医師 それでは力を抜いてリラックスしてください……初めは冷たいですからね………
言われた通り、紗友里は冷たさに体が硬直する。
偽医師はローションを塗りたくり、ペニスをあてがった……。
偽医師 入りますね〜……リラックスですよ〜…
ペニスと同等と説明されたが、男性のペニスにしたら大きい部類ではないのか?………
旦那とは比べ物にならない大さなのは間違いなく、圧迫感に内蔵が圧縮される苦痛に紗友里はわずかな呻きを漏らす……。
中が広がる感じに痛みに近い感覚を覚える……。
途中まで来て何度か後退し、その都度ゆっくりと進み奥に到達してほっとする……。
偽医師 分かりますか、当たってると思います………
紗友里 はい……分かりますか……
偽医師 痛くありませんか?……
紗友里 最初はちょっと……でも大丈夫です……
偽医師 痛みとか不快感があったら言ってくださいね……では、はじめます……
ゆっくり入口まで後退し、痛くないように気遣ってくれてるのか途中までを行ったり来たりを繰り返す……。
でもそれは、紗友里には確実に何かをもたらしはじめる………。
ぬっちゅっ………ぬっちゅっ……ぬっちゅっ………
ただでさえ恥ずかしいのに、何この音は………。
自らの体の一部から発する卑猥な音に、耳を背けたくなる……。
それにも増して、無視できない感覚を覚えはじめてきた。
深呼吸をして、どうにか誤魔化してみる……。
意味も効き目も、気休めにもならなかった……。
だって………気持ちのいいところに当たってるのだから………。
我慢すればするほど体が熱く、呼吸法を繰り返し試みる……。
分かってる……意味などないってことは…。
でも、しないわけにはいかない。
先ほどから子宮頸部に当たりはじめてからジ〜ンとした、気持ちよさが伝わりだしたから……。
セックスと変わらない快感に、動揺しないわけがない。
でもどうしようもなく、気持ちがいい……。
どうしよう…………どうすればいいの………
ぬっちゃっ………ぬっちゃっ…………ぬっちゃっ………
見ていた移動診断車の天井を、見ている余裕がなくなっていく………。
どうしよう……あぁ………どうしよう……気持ちいい…
ぬっちゃっ……ぬっちゃっ……ぬっちゃっ…………
紗友里 はぁ~……ふぅ~……はぁ~……あ…あぁ…
偽医師 大丈夫ですか?……
紗友里 はい………大丈夫…です………
消え入りそうでハスキーがかった声で、かろうじて返答する紗友里……。
まともに声を出すと、感じているのが伝わりそうで、それだけは恥ずかしい………。
紗友里 んんっ………はぁ~……………はぁ~………
ぬっちゃっ…ぬっちゃっ…ぬっちゃっ…ぬっちゃっ
…ぬっちゃっ…ぬっちゃっ…ぬっちゃっ…ぬっちゃっ…
知らず知らずのうちに夢中になり、酔いしれる中で早まる抜き差しのペース………。
紗友里 せっ…先生っ?……あつ……んっ……はっ……
ぬっちゃっ…ぬっちゃっ…ぬっちゃっ…ぬっちゃっ…
考えるでもなく、悟った……。
この医師は、はじめからその気だったのだと……。
そんな………紗友里の感情は無視され、勝手に高まる体の叫びに正直になっていく……。
そして……………理性に、蓋をした……。
だって、こんなに感じさせられたら……抗らえる女がどこにいるというの…………。
諦めとともに快楽を貪ろうとする、卑しい自分を正当化しなければ………耐えられない……。
いい………こんな……気持ちいいの…あぁ…………。
腰をガクッ……ガックブルンッと震わせて、女でいることの最大級の幸せに沈む………。
ガツっと腰を掴まれる………逞しいものが奥を突き上げ叩いてくる……。
それだけでも凄いのに、動かれるだけで気持ちのいいところに当たる……。
あっ……そこはやめてっ………
紗友里の内心の叫び……それは偽医師がピストンしながら触れられるクリトリスの快感……。
堪んない……こんなの……………いあやっ……………
深い快感……濃い快感……鋭い快感………三位一体となって、一気に包みこまれていく…………。
2度目のエクスタシー………。
なおも続行されるピストン運動……。
自分の出す声が他人のように聞こえ、絶えず迫りくる官能の深さに、もうわけが分からい………。
いつの間にか目隠しカーテンが撤去され、胸が揉みしだかれ舌が這う……。
そしてまた………わけがわからなくなる………。
目の前に、医師の顔があった。
有無を言わさず唇が重ねられる……。
口の中でさえ性器になった錯覚に陥り、絡み合う舌が気持ちいい……。
ペニスが中を掻き回す……どんどん突いてくる…。
奥が突かれる……気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい………
意識が薄れていく……………………………。
膣の中が、温かくなった気がした………。
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