屈辱的なあの出来事から数ヶ月、あの男女2人は地下に潜ってしまった。熱りが覚めるまで姿を表さないつもりかもあしれない。
何年経とうが諦めるつもりはない。
時が流れ、思い出すのは女の狂気だった。
あの腰遣い、凄まじいほどの性欲………。
思い出すたびに股間が熱くなる。
なぜあの女は追われると分っていながら、止めを刺さなかったのだろうか。
まさか再び一戦を交えたくて助けた?………
バカバカしい。
掛けられた手錠を今度は必ずこの手で掛けてやる、改めてそう誓った。
友人 お〜い…今度の打ち上げは参加するんだろう?
自宅アパートの近くの商店街、酒屋の店主をしている友人からの電話。
三沢 どうしようかな………
友人 なんだよ、ここのところ草野球にも顔を見せないじゃんかよぉ……忙しいのもいいけどさ、打ち上げくらい顔出せやい…
三沢 あぁ〜分かった、分かった…行くよ、行けばいいんだろ?
友人 そっ、最初から素直をそう言やぁいいの!……じゃぁ待ってるからな!
草野球にもすっかり顔を出さなくなっても、気の合う仲間は手放さないようだ。
たとえそれが泣く子も黙る当局に身を置く者であっても、異分子扱いされない人間同士の付き合い
は有り難かった。
床屋、八百屋、惣菜屋、乾物屋、弁当屋、蕎麦屋、定食屋、クリーニング屋に銭湯の主人、その他諸々………商店街の錚々たるメンバーが顔を揃えた。
並べられた料理とビールを前に、隣との間隔が妙に空いていることに気づいた。
まさか…と思ったが時既に遅く、スーツ姿の女性たちがゾロゾロと入ってくるではないか。
三沢 おい、不味いよ、聞いてないぞ?
友人 いや、オレも知らなかった……誰か勝手に手配しやがったな?
でもよ、派手な格好じゃねぇし、そっち系のお姉ちゃんとは違うんじゃないか?
確かにどこかのOLだと言われたら通用するようなビジネススーツ姿で、上品な女性たちに見える。
お酌をする程度のコンパニオンだろうと、その時は納得した。
お姉 今晩は……よろしくお願いします
1人づつ間に入って横についた女性たちに、コップに注がれたビールを口に運ぶ店主の面々。
その類の下品な接待とは違い和やかな雰囲気の中、楽しい宴の時間が流れていた。
その状況がいつの間にか、崩れていた。
気がつくと女性の1人が豆腐屋の店主の膝に座っていた。
辺りに視線を走らせると、あちこちで似たような状況になっているではないか。
隣の友人もしなだれかかる女性に、鼻の下を伸ばしていた。
女性 どうなさったの?……そういえばお兄さん、何屋さんをなさっている方?
身分を明かすべきか……いや、言えるわけがなかった。
三沢 うん……まぁ、ちょっとね……
女性 まぁ、意地悪ね……
すぅ~っと手が膝に伸びてきた。
三沢 ちょっと……まずいよ…
女性 あら、お嫌い?
三沢 いや、ほら、なんというか……
正面に顔を向けると、向かい合わせに膝に跨った女性が唇を重ねているのを見てビールを吹き出しそうになった。
あちこちを見れば女性の胸を触っている者、女性のスカートの中に顔を突っ込んでいる者、女性の下着を頭に被る者までいた。
血の気が引いて横を見ると、股間に顔を埋めている女性が頭を上下に振っているではないか。
友人は、幸せそうな顔をしていた。
女性 ねっ……どうなさったの?
三沢 あっ……いや……こういうのに慣れてなくってさ…
女性 初めてなんだ……免疫のない殿方って珍しいわ……好きだな、そういう男の人って…
腕を組んできて、露骨に胸を押しつけてきた。
三沢 ま…まぁ……落ち着いて……飲もうよ…
女性 飲みたいだけ?
女性の手が股間に伸びてきた。
三沢 あなたみたいな綺麗な人が……もっと自分をあ大事にしなきゃ……
女性の顔からすぅ~っと笑顔が消えた。
彼女は20代に見える女性たちの中で年長者、たぶん30代後半から40代の前半の年齢だろうか。
恐らく女性たちを束ねる立場なのだろう。
若い女の子ではないからと、やんわり拒否されたとでも勘違いをしたのだろう。
プライドに傷がついたのか、瞳に炎が燃えていた。
女性 私じゃそんなにだめかしら?
三沢 まさか、あなたは綺麗だよ
嘘ではなく、大人の女性向けのファッション雑誌にでも出ている、モデル顔負けの容姿だった。
女性 その言葉が偽りじゃないなら、分かるでしょ?……女の子たち、見てないようでみんな見てるの……このまま帰ったら……お願い、恥をかかせないで………。
情けない、押し切られるかたちになってしまった。
向かい合わせの形……対面座位となって重ねられた唇。
鼻にかかった声が、吐息とともに流れる。
ストッキングに包まれた太腿がスカートからはみ出して、どうしていいのか分からない。
ブラジャー越しの胸の柔らかさが、白いシャツブラウスをお飾りにさせた。
彼女が自らボタンを外していく。
こういうのをお洒落というのだろうか、レースのヴェールのように透けた部分から素肌が見える。
清楚さを感じるブラジャーが、真ん中から開く。
決して小さくはなく大き過ぎもせず、バランスの良い形をした乳房が柔らかさを誇示していた。
彼女が頭を抱きしめるかたちで、乳房に押しつけられてしまった。
彼女の甘い体臭に目眩がする。
男性ホルモンが騒ぐ。
気づくと乳首を口に含んでいた………。
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