家事代行ヘルパーは、仕事をしながら、常に妻の方をチラチラ見ていた。
何故なら、彼女は拳銃の手入れをしていたからである。
政府は、富裕層の要望に銃刀法を改正して、身分の保障された人は猟銃以外の銃も買える事に成った。何故なら、貧困層の空き巣やひったくりから命を守る為である。
僕ら夫婦は無職だが、戸籍や職歴、資産でもちろん買えたから、元々興味が有った妻は即、購買したのである。
「早く、殺したいわ。空き巣でも来ないかしら。」
と、妻が言ったら、
「ガシャーン。」
ヘルパーさんは皿を落としてしまった。
「何やってるの!撃ち殺すわよ。」
と、拳銃を向けた。
「オイオイ、皿割っただけで殺したら、警察になんて言うんだ。バカ!あーあ、彼女漏らしちゃってるよ。」
と、僕は妻に言ったら、
二人は大爆笑したのである。
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