約束を破られ、玲子男に抗議をした。
ーーーあの程度ならサービスのうちだろう。
それともアイマスクを剥がされたほうが良かったか?まぁそんなに怒るなよ、先方があんたを気に入ったってよ。報酬を上乗せしたらしいけどよ、幾らだった?
確かに目を見張る金額が振り込まれていた。
玲子の年収を軽く超えるほどの金額が。
ーーーその様子じゃ本当だったらしいな。
どうする?まだやりたいなら話を通しておくぜ?
本音を言えば、したくはない。だが両親の抱える借金の全額には到底足りない。
選択の余地はない。
この男に蹂躙されているうちはまだ、かわいいものだったとさえ思えた。
ーーーじゃ、いいんだな、話は伝えておくぜ。
この会話から2週間後に、迎えが来た。
何の冗談か、前回と同じくピアノが用意されていた。
ただ今回は本物のグランドピアノで、ペダルもちゃんとついている。
前回と違うのは、椅子がベンチシートで、足が短くてやはり低い。その意味するところは、想像がついた。
まず狂おしいクンニリングスだけをを受け、体力を奪われる。
ピアノに対して縦に置かれたベンチシートに男が寝そべり、天を向くベニスに腰を下ろす。
その後はひたすらビアノを演奏するというものだ。
一部の変態にはこの光景が凄く興奮するらしいのだ。
ペニスを挿入しているとはいえ腰を使われることはなく、快感を得られる入口で立ち往生させられる玲子にとっては生殺しだった。
鍵盤を叩きペダルを踏む作業をしなければならない玲子は、自分で腰を動かせるものではない。
男が力を込めてベニスを動かす感覚を子宮の入口で感じ、お預けを食らう物悲しさ。
切なくてじれったくて、曲が終わるたびに座り直すふりをしてベニスの存在を確かめる。
快感の予兆を感じ取った段階で腰を掴まれて、動きを封じられた。何たる不条理だと思った。
同じようにペニスを挿入したままで、ひたすら用意された原稿を読むというものもあった。
同じくペニスを挿入したままで絵を描く。
ペニスを挿入したまま食事をする。
ペニスを挿入したまま計算をする。
ペニスを挿入したままパズルをする。
漢字を書き並べる、ゲームをする、映画を観る………全て2画面でアイマスクをした顔と結合した陰部をひたすら映すというものだった。
不思議なもので動かさなくてもある種の快感がじわじわと沸き起こってくるようになったのは、辛かった。あの状態に慣れてしまった脳が、限られた条件下でも男に射精を促そうとしているとしか思えない。その為には女が興奮し快感を得れば、男は追従しないわけがないなだから。
動かずとも結合部からは透明な粘液が漏れ出る様子は、その道の変態には好評だった。
様々なシチュエーションがその道の変態達の妄想を、具現化するのだからたまらないのだろう。
最後が受付けシリーズだった。
どこかの企業の受付けだったり、宝くじ売り場という番外編もあった。
それは撮影側に見えないことをいいことに、下半身に伸びてきた手がクリトリスを悪戯してくれるのだ。ペニスが挿入されている充足感と相まってピストン運動の出来ない、されないストレスを和らげたが、尚の事欲求が募る結果にしかならなかった。
次の段階になるとエントランス中央に設けられた、円形のカウンターの中ににひとり座らされたのだ。もちろん下には男がいた。
カウンターへは一度しゃがんで下の扉を潜らないと入れない仕組みになっていた。
中は意外に広く、来訪者と距離を感じるほどカウンターテーブル自体も幅が広い。
さらには自分が収まる穴は狭く作られ、覗き見られる心配がない。
この意味するところは想像出来た。
当たり前のようにクリトリスをいたずらされるのだ。
撮影は長時間に渡り続き、2度の休憩を挟んで最初は挿入しながらの悪戯。後半はこっそりとクンニを受けて大変だった。
宝くじ売り場と違ってアクリル板はなく、上半身が見えている状態なのだ。
最後が接客対応が求められた。
背後の壁との距離が異常に狭く、お辞儀をすると下半身が半分は壁の向こうにいくのだ。そのためにウエスト部分から下の壁が逆U字形にくり抜かれていた。
椅子はなく立った状態だったので、クンニをする男は大変だったはずだ。
スカートのファスナーがお尻まである細工がなされているもので、後半はベニスの挿入から開始された。
お辞儀をするたびにベニスの感触を味わっていたが、掟破りに微妙なビストンが始められていた。
バレやしないかとヒヤヒヤしながらもカウンターに手をつき、体をやや前傾に傾けて受け入れる。
声が出そうなときは小さな咳払いで誤魔化し、周りに分からないように息を吐いた。
呆れるほどのスローピストン、時には自分から体を折り曲げて深い位置まで受け入れるのだ。
それがなぜか体を伸ばせないくらい後ろに引き寄せられ、リズミカルなピストンを送り込んできた。
玲子は焦り手元の資料に意味なく触れ、無駄に整えるふりをしながら凌ごうとした。
揺れる体を止めなければならず、腰を掴む手を叩いて抑制を促すが無視されてしまう。
用があってカウンターに寄る人は怪訝そうな表情をしながら離れ、行き交う人達のなかにも気づいた者は、不思議そうに見る。
そのたびに合った視線を外し、一度明後日の方向を見てから手元に戻す。
どうしても意識が注がれる快感に引きも出されてしまう。
……やめてこれ以上は……皆が気づき始めてる……
……死ぬほど恥ずかしいから……やめて……
……もう……がまんできなくなるから…やめて……
……もう……もう……げん……か……………い………………
カウンターについた両手は、もう誤魔化しようのない揺れる体を支える為だけに置いていた。
恥ずかしくて顔を上げることは出来ない。
絶え間なく打ち続けられる快感に杭らうことはもはや出来ない、玲子はただ淫らな声を必死に堪えた。
………みちゃっ…みちゃっ…みちゃっ…みちゃっ…みちゃっ……
壁の向こうで鳴り響く音。
折れそうになる膝は腰を掴む男の両手が支え、終わりの見えないピストンが続く。
漏れる声を自分の肩に口を押し付けて塞ぐ玲子。
そんなときに嫌な客が来た。
何とか対応をしたが、要領を得ない。
しつこく食い下がる客でも邪気に出来ない辛さ。
玲子は余裕がないせいで気付けるものも気付けないでいたが、あまりにも不自然に揺れていることには一言も触れてこないのだった。
俯く玲子を下から覗きながら食い下がり、横を向けば追いすがってきた。
後ろの男も聞こえているはずなのに、ピストンを決してやめようとはしなかった。
精神も体も玲子は限界だった。
………あぁ~…もうだめ……ねぇだめだから……だめだってば……ああいやぁ………
ーーーえっ?だっ、だめ?何がだめ?
玲子はカウンターに突っ伏して痙攣を始めてしまった。
どのくらいの時間が経ったのか、恐る恐る身を起こした玲子は驚愕した。
ーーーお姉さん、大丈夫かい?
平静さを取り戻していた玲子は何かが可笑しいと、やっと気づき始めた。
だが怒涛のピストンが再開される。
玲子の中のグラフは半分以下には下がってはいない。
……あぁちょっとまって……あぁまって……んっんっんっんっんっ………………くっ………あっあっあっあっ
ーーーおねえさん………そんなに気持ちいいかい?
…………いやぁーみないで!
ーーーそんな事言われてもなぁ
………やめて……もうやめて……
ーーーえっ、本当にやめて欲しいのかい?
………たっ…たすけて………
ーーーほ〜ら気持ちいいな~、ほら、ほら、ほら、イキたいだろう?もうすぐだぞぉ?ほら、ほら
………いい……きもちいい………そんな…いやぁぁ……
突然、動きの止まった玲子が崩れ落ちる。
何とか立ち上がろうとするが、上手くいない。
呆けた顔で嫌な客を見上げる玲子。
何度目かの努力で立上がる玲子、よく見ると内腿を何かが伝い落ちていた。
ーーー大丈夫かい?
そう言うとカウンターを乗り越えて中に侵入した嫌な男。
相変わらず何かが変だと違和感を感じるものの、思考が回復する前に片膝の裏を持ち上げられ男にしがみつく。そしてなぜか男のペニスが挿入されていた。
カリ首の発達したこの男のベニス、堪らなかった。
そのまま下に寝かされ両足を持ち上げられた格好で、狭い空間の中に玲子のヨガり狂う声が上がるなか誰も来ることはない。
それは男が果てるまで、続いた。
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