ゴールデンウィークも過ぎ去り5月も後半となったある日の正午過ぎ、街の雑居の中を進む玲子の姿があった。
信号待ちで足を止め持っていたハンカチで、額の汗をポンポンと叩く。
まだ初夏に成りたてだというのに、強烈な日射しが降り注ぎ体から汗が噴き出していた。
………もうなによ、こんなに暑くなるなんて言ってなかったじゃない…
朝の天気予報の情報とは違う状況に、心の中で出る文句。
手に持つハンカチは首を周って、襟足丹まで及ぶ。
そんな玲子を斜め後ろから健児は観察していた。
カーキ色のサマーワンピースを着る玲子の背中は汗で貼り付くほどビッショリだ。
タイトなデザインだから腰のくびれから尻の曲線が露骨であり、ショーツラインが薄っすらと見えている。その背中は汗を書いていなければ、あるいはインナーを着ていれば見えなかったであろう黒色のブラシャーが見えてしまっていた。残念ながら玲子の後ろに並ぶ中年サラリーマンを喜ばせていることに、気づいてはいないようだ。
彼女は今まで子供連れの女性と喫茶店で楽しげに女子トークというのか、時を和すれて1時間ほどを過ごしていた。親しい態度からして学生時代の友達なのだろう。
母子と分かれ今度は本屋、花屋、靴屋を回り休日を過ごしているようだ。
どこにも身を落ち着けることはなく、つけ入る隙が見つからない。あの男はなぜ今日を指定したのだろうか…。
玲子の後を追って、夕方の込み始めた電車に乗る。
ドアが閉まって少しすると効きはじめた冷房に汗で冷えたのか、少し寒そうに肩をすくめる仕草をする玲子。
今しかない、そう思っのだ。
痴漢をした経験はない、周りにバレなければいいのだと健児は自分に言い聞かせてスカートの中に手を入れた。
体を硬直した玲子にかまわず汗ばんだ股間を好き勝手に弄り、自らの股間の前を膨らませる。
………と、悦に入っていた意識を断ち切るように、その手を掴む手にギョっとしする健児。
なんと玲子自身だったのだ。
鋭く睨む彼女にたじろいでしまったが、これがある。あられもない玲子の姿が記録されだ画像。
携帯を取り出して、画面を彼女に見せたときの悔しそうな顔ったら痛快だった。何かを悟り忸怩たる気持ちを抑えながら、健児の手首を離す。
玲子の手を自らの腰に回させたのは、周りにカップルだと思わせるため以外の何物でもない。
向かい合わせになった彼女の前から堂々とスカートに手を入れ、弄った。
玲子の手が掴む健児のTシャツがギュッと握り締められ、力が入る。
耳元にある玲子の口からは呼吸が乱れ出したことが如実に伝わり、生唾を飲み込む音がそそられる。
ショーツ越しにも分かる陰毛の感触、クロッチに拡がる湿り気に気持ちがときめいた。
そんな時、またも玲子に手首を掴まれた。
……だめ…もう、がまんできない…どこかで………ね?
玲子の囁きが健児の耳をくすぐった。
やった!ついにこの女をその気にさせたぜ…。
あの男の言う通りだな…性依存に陥った女…その気にさせたらあとはされるがままだと。
適当な駅で電車を2人で降りた。
逃げることなく、いや、逃げられないか…。
玲子は後を大人しくラブホテルまでついて来た。
部屋に入ると単に暑いからか緊張の為か、バックから取り出した水筒の蓋を開け、口元に傾けようと…ふと、健児を見る。
……………飲む?
自分が飲む前に差し出されたことがいじらしくて、健児は喉を鳴らしながら半分ほどを流し込む。備え付けの冷蔵庫から出した飲み物のほうが良かったな…そう思えるくらい生ぬるくて、何なら少し苦味がした。
まぁいい、気を取り直して玲子を襲おうと健児は抱きつく。
玲子のワンピースを脱がそうと手をかけたところで、異変に気づいた。手に、指に力が入らない。
健児は思わず両手を見たが、今度は膝に力が入らなくなってよろけてしまった。何が起こったのか考える前に、玲子によってベッドに倒されていた。
………あら、どうしたの、そんな顔をして…そんなに不安そうにしなくても大丈夫よ。
健児は初めて嵌められたことに気づいた。
……あなたが悪いのよ?どうせ、あの男にそそのかれたんでしょ……とこかで会ったような気がしてたんだけど…あのとき、バックを取り返してくれた人よね?…あのときから?…バックの中も漁ったのかしらね?…どぉ?…図星?…あら、分かりやすいのね。
言いながら健児の服を脱がせ、両手足をベッドの脚に縛っていく玲子。
………どうして欲しいの?…うん?なぁに?
冷酷な笑顔を浮かべる玲子を相手に、健児はただ縮み上がっていた。
……ちょっとまっててね、シャワーを済ませてくるから
その間に脱出しようと力いっぱいもがいたものの力の入らない体ではどうにもならず、繋がれた手足が緩む前に玲子が戻ってきてしまった。
バスローブ姿で髪の毛をアップに纏め、健児の脇に座った拍子にベッドが沈む。
……ねぇ…そんなにあたしとしたかった?
ハサミを手にして妖艶に微笑む玲子が狂気じみて、健児は生唾を飲み込む。
……いつからなの?…どうせあの日、初めて会ったんじゃないんでしょ?
健児は自分の運命を悟り、せめて被害が軽く済むようにこれまでのことを白状した。
ヨガをする玲子に見惚れて、近寄ってきたあの男によって深みにはまってしまったことを。
……ふ〜ん…だからといって卑怯な手段を使うなんて、許してもらえると思ってる?
ーーーかんべんしてください…わるかったよ…もう誓ってこんなことしないよ……
………ずいぶんと素直なのね、さっきまでの勢いはどうしたの?…自由の利かない状態になってからじゃないと判らない人を、信用するほどバカじゃないのよ?
縮み上がったペニスにハサミが押しつけられて、金属の冷たさが残酷な想像を呼び寄せる。健児の両目に涙が溢れた。
………あらあら、泣くくらいなら始めからしなければよかったのにね…
そう言う脅しを利かせながらすっかり小さくなった健児のペニスをハサミから手のひらに替えて、上下に擦る。
………どうしたの?…気持ちよくなりたかったんじゃないの?
なかなか回復しないベニス、起爆剤にと汗と自分の汁で汚れたショーツを顔に被せる。
あまりにもの恐怖に本気で不能に陥ってしまったようだ。
やりすぎたとは思わない、いい気味だ。
でも目的を果たすためには回復してもらわなければ、まったく意味がない。
意味とは……………すなわち、性欲の解消なのだ。
今まで散々いろんな輩に貫かれてきて、苦痛から逃れようと危険回避のために感じる脳になってしまった玲子。スイッチを入れられてしまったら、お預けなんてあまりにも酷な事態になる。
そっと健児のペニスを口の中に入れる。
特別なことは何もしない、温もりと度重なる刺激が次第に興奮に繋がるのを待つ。
眠りから覚めたように、口の中で少しづつ膨らんでいく健児。
ーーーあぁ……うぅっ……あぁ……
硬化を取り戻し、立派に勃起を果たした健児。
派手さの無いねっとり纏わりつく刺激に成す術なく透明な液体を湧き水のように、あとからあとから出てくる。
………なあに、きもちいいの?
鼻にかかった声で、玲子が話しかける。
ーーーあぁ……あぁ…ちょっ…そんなに…あぁ…
手に替えて激しく上下に擦り、甘ったるい声で囁やく。
………ほら〜、こんなに硬くなって…もっと欲しいの?
ーーーあっ…やばっ…あぁ…あっ…そんなに、あぁ…
………なあに、ん?…ちゃんといわないと、分からないわよ?
ーーーだから、あっ…もう…あっ…あぁ…あっ…あっ
………イキたいの?…勝手にイッちゃだめよ…
容赦なく上下する玲子に枕に後頭部を打ち付けて、喘ぐ健児。
ひときわ張りのあるペニスの頭を激しく、残像を残して動く玲子の手。
制御の利かない快感は刺激が強すぎて、発火点を通り過ぎても射精出来ない苦しみがさらなる苦しみを呼んだ。
ーーーあっ、あぁ…あっ!…あっ…やめてくれっ…
………そんな口の利き方をするの?…だめじゃない…
なんてお願いするの?…ほら…ほら………
苦悶を浮かべ、途切れとぎれに健児はやっと言った。
ーーーもっ…うっ…かんべ…してく…あっ…さい……
………しかたがないわね…そんなにイキたいの……
掠れた声で少しだけ手の勢いを緩め、絶妙な頃合いになると……
ーーーあぁ…あぁ…あああ~…あああーっ!
勢いよく白いものが噴出した。
………だらしないわね……今度はほら……
瞑ッていた瞼を開くと、涎を垂らす破れ目が口元に降ろされるところだった。
………欲しかったんでしょ?…ほら…いつも後ろから見ていたんでしょ?…変態…舐めなさいよ……
そう言われて健児はヨガのときのスパッツに包まれた玲子の尻、引ったくりのときに舐めた下着を思い出した。欲求の根源が今、眼の前にあった。
舌先が亀裂を割ってヌルっとした粘膜を撫でる。
シャコ貝のような色素沈着した小陰唇が波打つように動き、鮮やかなピンク色が露出する。
シャワーを済ませた玲子のそこは知識として得ていたどの情報とも違い、純粋な芳香を漂わせるだけで、仄かな酸っぱい匂いが鼻腔をくすぐった。
目視するには近すぎる、厚みのある壁に舌がぶつかる。軟らかく舌先で押したり擦ったり、滑らせたりすると腰をうねらせて的がずれる。
玲子が両手で健児の頭を抑え、体重を乗せてきた。有無をいわせない息苦しさに恐怖を覚えたが、鼻からの呼吸は奪わないようだ。
ただ溢れ出る汁は上手に飲み込むしかなく、この状況を終わらせるには玲子を満足させるしかないらしい。
………そう…そうよ…もっと丁寧に……そうよ…そう……いいわ…いい…そのまま…そのまま…そのままよ……あぁいい…いいわ…すごい……そうよ…いい…いい…あぁいい…あぁ…あぁ……あぁ…あっあっあっあっあっあぁ〜いい………
舐めているうちに舌先がつるつるしたものに触れるようになり、想像よりも大き過ぎてクリトリスだと始めは気づけなかった。それがどうだろうか、この反応に疑う余地がどこにあるのか……。
健児は夢に描いていた自分の愛撫に女が感じるという構図が、現実となったことに至福の喜びを感じていた。
………もっとぉ〜……あぁそう…もっと…もっと…あっあっあっあっ…ため……あっ……………だっ…………
声が聞こえなくなってタイムラグを感じてすぐだった、健児の顔の上で体を弾ませてオーガズムに達する玲子。
…………はぁ、はぁ、はぁ………ためなのよ…あたし……
掠れ声でいう玲子の言葉の意味することが分からなかったが、後手に伸ばした細い指が勃起状態を確かめているのに気がついた。
………少しがんばって、楽しませてね………
そう言うと掴んだものをぐいっと上向きにして、窪みに当てながら少しづつ少しづつ体重を乗せる。入口が開きはじめると押し拡げながら入ってくる苦痛に表情を歪め、思ったより太いベニスを何度か腰を浮かせながら、徐々に飲み込んでいった。
健児にすれば憧れの玲子のそこは、強固に閉ざす肉の輪が妥協をするようにやっと拡がり、飲み込まれるまでがきつかった。
潜ってしまうと360°ベニスが絡みつかれる表現のし難い感触に脳の処理がついていけず、温かさに包まれる安堵感を覚えていた。
………ん~~………ちょっと苦しいかも……はぁ……
少しづつグラウンドを始める玲子、慣れてくるとその動きは滑らかさをもってリズミカルになっていく。
……すごい…まって……あぁ〜すごい……すごい……
堪能する玲子に対し鼻息荒く、悶えだす健児。
想像を越えた腰使いとそのペース、絡みつき具合はこれまでの経験を台無しにしてくれた。
何だこれは……同じ女なのか?……ちょっと待て………うそだろ……待て…ちょっと待て……待てって…待ってくれ………ためだ…もう持たねぇ……だめだ………
玲子を持ち上げる勢いで腰を浮かせ、勢いよくバウンドをさせて射精をしていた。
脳をくすぐられるというのか、我慢できなかった。
………堪え性がないのね……でもまだまだでしょ?
いうが早いか射精直後の健児を思いやりの欠片もなく、その腰を弾ませ自ら開いたバスローブから現れた乳房を支える仕草を見せる。
とんでもない苦痛というのか不快感というのか、首を振って玲子に訴えたが無視をされた。
まるでしびれた足を擦られるような強烈さに情けない奇声をあげる健児。
ーーーああっ!んあ~!んん~~っああっ!
無慈悲な玲子は我関せず、腰を使う。
……ああ…いい…そこ…そこ…そこ…あぁ当たってる……あぁだめ……きもちいい…いく……いっちゃう…
体を大きく弾ませた玲子が力尽き、健児の上に崩れ落ちる。
……あぁ〜あなたのこれ、いいわ……まだがんばってね……
美しい見た目の玲子にそぐわないガニ股騎乗となり、抜け落ちる寸前の杭打ち……。
現れては飲み込まれ消える自分のモノを、苦悶の健児が首をもたげ、視覚と触覚が一致して射精感を必死に我慢した。
ーーあぁ…あぁ…あぁ…出る…出ちまう…うぅ~っ
……だめよ……まだだめだからね……がまんして……
杭打ちに疲れるとグラウンドに変更をし、玲子はそれを交互に繰り返す。
ーーだめだって……うぅっ…あぁ…あぁ…あ〜あ……
唯一動かせる足の指をめいいっぱいに開き、悶える健児。
一足早く射精を迎えた健児に関係なく、佳境を迎えた玲子が激しくグラウンドをする。
言葉なく悶絶する健児の拷問は1分近く続き、遅れてオーガズムを迎えることで終息した。
数分動けないでいた玲子が起き上がり、結合を解いた。
ぬぱっとペニスが抜け落ちると、とろ〜り…つーっと出てきた白い精液が糸を伸ばし垂れ下がり、落ちていった。
………濃いのがでたわ……こんなになるまでた溜まってるって、体に悪いわね………
そういうと萎えたペニスを握り、再起を促そうとする玲子。
健児の乳首に舌を這わせ、吸って見せる。
あくまで優しく、しつこく、ねちっこく………。
愚図り、暴言を吐き、絶望をして泣きわめく……。
どうにか9割ほどの勃起をしてしまった健児。
萎えてしまう前に下の口に飲み込む玲子。
締めて動いて、乳首を舐めて吸って………。
3回戦目は時間をかけて、ゆっくり味わう玲子。
鈍感になった健児には疲労で鈍くなった玲子の動きに心地よさを覚え、もはや簡単には訪れることのない射精感を迎えるその時まで、健児の意思を汲むことのない玲子の腰は止まることはない。
疲れては健児に突っ伏して抱きつき、体を反転して違うアプローチを楽しんだ。
明日のことは明日、考えればいい………。
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